重陽（9月9日）

重陽は、1年で5つある、季節の変わり目をあらわす「節句」のひとつです。

1月7日、七草粥で新年を祝う「人日(じんじつ)の節句」
3月3日、ひなまつりとして有名な「上巳(じょうみ・じょうし)の節句」
5月5日、男の子の成長を祝う、こどもの日「端午(たんご)の節句」
7月7日、おり姫、ひこ星の物語で有名な「七夕(たなばた)の節句」
9月9日、菊花の香りの酒で月をめでる「重陽(ちょうよう)の節句」

重陽の祝いは漢の時代からあったそうですが、奇数は陽数と呼ばれめでたい数といわれていました。その中でも9は最高峰で、その数字が2つも重なる9月9日は、これ以上はないほどめでたい日です。



重陽は「菊の節句」とも呼ばれますが、生命力の強い菊は、中国古来からめでたい花とされていました。日本では菊は花の中で最も高貴な花とされ、「百花の王」として皇室の紋章にもなっています。




沖縄の伝統芸能「組踊」が、初めて上演されたのは、1719年重陽の宴と言われているそうです。そのときの上演プログラムのデータが今でも残っているそうですよ。

他の4つの節句は今でも残っているのに、その最高峰である9月9日は、忘れられているように思います。こんな素晴らしい日を祝わないのは、もったいないと思いませんか。

「十日の菊」という、言葉があるそうです。重陽の節句が終わってから菊の準備をするということで、「時期を逃して役に立たないこと」だそうです。今から菊を飾って、重陽の日には、みんなでそれを囲んで宴会をして祝いましょう。いえいえ、ただ宴会したいだけで、こんな長文を書いたわけではありません。





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