川添象郎氏逝去



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 音楽プロデューサーとしてYMO、ユーミン(荒井由実/松任谷由実)、Hi-Fi Setなど多くのミュージシャンを世に送り出した川添象郎(かわぞえ しょうろう)氏の訃報(2024年9月8日逝去。享年83)。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8ecdbb92d52da974dc8729da33402fc7261a724

 なぜこの訃報が郷秋<Gauche>の目にとまり、この小文を書こうとしたのか。それは氏が、日本人として初めて欧州でその実力を認められたピアニスト、原智恵子(1914-2001。後述の川添浩史と離婚後に高名なチェリストにして作曲家であるガスパール・カサドと結婚。Duo Cassadoとして欧米をはじめ世界各国での演奏活動は高い評価を得た)のご子息であるから。

 智恵子は1938年に川添浩史(戦後、日本におけるイタリアンレストランの嚆矢として知られるキャンティを創業)と結婚し1941年に長男象郎、43年に次男光郎が生まれている。象郎氏は海外での生活、各種の舞台・音楽関係の仕事を経て後にアルファレコードを設立し音楽プロデューサーとして名を馳せ、次男の光郎が飯倉片町のキャンティを継ぐこととなった。

 象郎氏は村井邦彦、ミッキー・カーチス、内田裕也らと1970年にマッシュルーム・レコードを興しこれが1977年にアルファレコードとなるのだが、いずれもフォークソングやシティポップを専門とするレーベルのはずである。が、母君の演奏を収めたアルバムを日本でリリースするに当っては何としても自らがが手掛けたいとの強い思いが象郎氏にあったことは想像に難くない。そんな思いから、アルファレコーからリリースされた数少ない(あるいは唯一かも知れない)クラシックのアルバムが今日の一枚、ALFA RECORDS ACR-25001(30cm LP MONO/1981)である。

 このアルバム「DUO CASSADO」は、カサドと智恵子がチャイコフスキー・コンクールの審査員として旧ソ連を訪れた際の録音で、1963年にリリースされたと思われるMELODIYA A12505-6(10inch LP MONO)と同一の音源である。詳細は下記を参照いただきたい。
https://web.archive.org/web/20031205065102/http://www32.ocn.ne.jp/~cellist2/discography_2.htm#MELODIYA

 なお川添象郎氏および原智恵子の詳細についてはWikipediaを、ガスパール・カサド/ Gaspar CassadoについてはWikipediaおよび上記のアーカイヴを参照いただきたい。

 最後になりましたが川添象郎氏の逝去に際し、謹んで哀悼の意を表すとともにご家族、ご親族、関係の皆様の悲しみが一日も早く癒されますことをお祈り申し上げます。

 横浜市青葉区の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影・掲載しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは9月7日に撮影した写真を6点掲載いたしております。厳しい残暑が戻って来た森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/90a9b4af8e2387c448e3178fecb3917f

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