GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

焼きそばが食べたい

2015-10-16 03:10:18 | FOOD&DRINK
焼きそばを無性に食べたくなる時がある。
それも中華料店のとかじゃなく、お好み焼き屋さんのでもなく、縁日や屋台の焼きそば。
業務用の麺、業務用のソース、業務用の紅ショウガに青のり。そして業務用の白いスチロールトレーか透明のパッキンに入れられた、ジャンクな奴。
ソースの焦げた匂いに釣られ、屋台の焼きそばを頼んでがっかりした事は多々あるのに・・・(トウモロコシやイカ焼きでも同様)何故か無償に喰いたくなる。

焼きそばはソース焼きそばに限る。塩焼き蕎麦とかカレー焼きそばとかは邪道。地元十三のネギ焼きで有名なヤマモトは塩焼きそばを薦めてるが、焼きそばはやっぱりソース焼きそばだろう。日清UFOから今限定で発売されてるイカスミ焼きそばなんて邪道中の邪道。

焼きそばはやっぱりウスターソースがタップリかかった奴が美味しいね。屋台がいつでも出てる訳じゃないから。、スーパーのフードコーナーで買おうかなって思うけど、500円って高い気がしてさ。家でも簡単に作れるし安上がりだし、自分の味で作れるし。
麺は生麺。マルちゃんの奴も安くてソースも付いてるから手軽でいいけど、麺は太麺の方が美味しいからさ、麺だけ買う事もしばしば。
ソースは家によってこだわりが違うだろう。おたふく?イカリ?ブルドック?カゴメ?それともエルメス?こしょうもふんだんにかけてぴりっとさせるとなお美味しい。一度ウスターソースの本家本元、ウスターシャーソースのリー&ペリンを使って作った事あったが、あれは全然だめだったな。やっぱり焼きそばはジャンクフードだ。

ラーメン、寿司、カレーが今の国民食と呼ばれてる。SNSではこれらの店の感想が毎日呟かれ、ブログやグルナビにコメント入れたり紹介したり。雑誌でも特集を組んだり、全国や地域の美味しい店を載せた特集本が発売されてる。
だけど焼きそばはそこ迄ポピュラーじゃないのかな。焼きそばのおいしい店を紹介したMook本なんて見た事無いし、Kansai WalkerやMeetsでもDanchuでもあまから手帖でも、それだけで特集が組まれてた記憶は無い。(見落としてただけであったらごめん。数ページ特集が組まれる事はあったが)
何処のお好み焼き屋さんでも焼きそばはメニューにあるし、中華料理店にも五目焼きそばはあるし、地方によって堅い揚げたような麺のやつもあるし、B-1グランプリで有名になった横手焼きそば(秋田)や浪江焼きそば(福島)みたいに地域密着焼きそばもある。
焼きそばはあくまでもお好み焼き屋のサイドメニューであったり、スーパーやコンビニの惣菜/弁当と同じ扱いの商品であったり、フードコーナーの軽食って軽く考えられてるのかな。

だいたい焼きそばって名前に偽りありだからね。
焼いてねえのに焼きそば。
鉄板の上で炒めてるだけで、麺を焼いてる訳ではない。豚肉やキャベツも炒めてるのか焼いてるのか微妙だ。
まぁそれを言ったら、鉄板の上で作る、お好み焼きやネギ焼きはどうだ?ステーキは?どて焼きや鍋焼きうどんはどうなんだって反論されそうだが・・・。
インスタント袋麺の日清焼きそばなんて、フライパンに水を入れて麺を入れゆがいて(煮て)その後粉末ソースをかけるから焼いてない。
同じくU.F.O.とかのカップ麺スタイルは、お湯を入れ湯がいてからお湯を捨て、液体ソースをかける。もはや「焼き」と呼べるところなんか何処にも無い。

インスタントのカップ麺型焼きそばは関西ではUFOが圧倒的シェアを誇ってる。あまり知られてないがUFOは「うまい、太い、おいしい」の頭文字からネーミングされた商品だ。カップの湯切りシステムの改良を何回もしてるところも凄い。改良によって蓋が外れてシンクにばらまいたり、具がばらまかれたり、麺がはみ出たりってのが無くなった。凄いぞ日清。
関西では明星の「一平ちゃん 夜店の焼そば」も人気があるが、俺はあの添付のからしマヨネーズにちょっと納得いかない。お好み焼き、たこ焼き、焼きそばにマヨネーズは邪道だと思ってる。ついでに言えば青のりもいるか?歯や唇ににつくから食べた後派を磨かないと駄目だし、だいいちあの海苔の風味って必要か?俺はかけない。
東日本ではシェアを誇るまるか食品「ペヤングソースやきそば」、東洋水産「マルちゃん やきそばバゴォーン」も関西では殆ど見ない。

よく関東地方で聞かれる事に「大阪人ってお好み焼きとご飯を一緒に食べるって本当?」って質問がある。
答えは「No!喰わへん」。
お好み焼きはテコで鉄板の上においてるものを切りながら食べるもので、それでどうやってご飯と一緒に喰うんだよ?
「ゆかり」とか「風月」で出してるお好み定食なるものは、生粋の大阪人は喰わないと思う。喫茶店の昼の定食でも殆ど食べネェよ。
そう答えると意外そうで、続いて「じぁあ焼きそばとご飯は?」って聞かれる事も多々あり。
これは「Yes!有りやね」。
焼きそばは箸で食うもんやからご飯のおかずとして焼きそばを喰う。うどんとご飯、ラーメンとチャーハン、炭水化物と炭水化物のバトルやね。

焼きそばの麺は太めの方が美味しいって書いたが、これって焼うどんのせいかもしれない。
出汁に浸かった定番のうどんや釜揚げうどんを食べずに、あえて鉄板の上でうどんを焼いてソースや醤油ダレで食う焼うどん。これはこれで美味いから困る。多分日本の焼きそば文化はここから発祥したと思ってるんだけど、調べてないし、調べる気もないからどうでもいいか。

じゃぁ逆にソース(汁)に浸ってる焼きそばをずるずると食べたらどうなるか。
その答えが秋田の横手焼きそばにあった。濃縮ソースを水で薄めたものをたっぷりかけて作り、食べる際にあらためてたっぷりかけて喰う。新食感っていうか目からウロコっていうか、麺食い、麺好きにとっては快感な味だ。

横手焼きそばから学んだ、焼きそばの家での美味しい作り方

生麺や蒸し麺なら作る前に先に水で洗ってほぐしておく方がいい。鉄板の上で、麺に水をかけてほぐそうとすると切れるし蒸し具合にばらつきあるし。
キャベツは乱切りより短冊切りの方がいい。これも湯通ししてた方がよりベストだ。面倒くさければ切ったそのまま鉄板で炒めてもいい。
肉は豚肉の安いバラのところでいい。ひき肉でも豚のひき肉の方がいい。合い挽きや黒毛和牛のなんちゃらなんてもってのほか。もったいない。大阪で肉と言えば牛の事だ(肉まんとは言わず豚まんと呼ぶくらいだ)が、お好み焼きでは牛なんか使えない。豚の方が合う。

フライパンを二つ用意して一つのフライパンでは弱火で目玉焼きを作ろう。もう一つのフライパンでは油をひいてあったまったところに豚肉投入、続いてキャベツ投入。そして麺を投入。麺は水で洗ってほぐしてたらあえて水は入れなくていいよ。鉄板に押しつけ焼きながらも、テコで持ち上げほぐし、具材とからめる。ソースは2杯に薄めてたっぷり用意し、3/1を先にかける。出来上がり寸前にもう一度3/1をかけ混ぜる。紅ショウガはお好みで。俺はあえて混ぜて焼かずに付け合わせのようにトッピングする方が好きだ。いや、無くても別に構わない。
皿に移したら、目玉焼きを上に載せて、黄身を潰しながらソースの残りの3/1をかければ完成。あとは一気に喰うだけだ。
胡椒や七味、一味をかけてもいいが、青のりはかけない方がいい。
日清から出た横手焼きそばは、添付の福神漬けが美味しくないのと、青のりの代わりかあおさが添付されてるのがちょっと嫌。これじゃぁ本場の人から言わせたら「ペチもんだ」って怒られそうだ。だが、麺やソースはいい。是非、袋の裏面に書いてある作り方は無視して上記の作り方で作ってみてくれ。
美味しいよ。