最近よく使われる言葉に老害というのがある。
この言葉はあまり好きじゃない。
働き方や教育について、年配の方がコメントをしたりするとすぐこの「老害」と言われ炎上したりする。まぁそのほとんどは時代錯誤で「今時それはなぁ」って発言だから、言われても仕方がないなぁって感じなのだが。「俺たちの若い頃は」って言ってもそれって何年前の話ですかってくらいの根性努力自己犠牲論。
でも老害はあんまり好きじゃない言葉だ。まがりなりにもこの国を支え、作ってきた人たちに対してちょっと失礼だよね。
ってついちょっと前まで思っていたのだが、見事に前言撤回。あえてこの「老害」という言葉を使いたい人がいる。
森善朗。川淵三郎。テドロス・アダノム。
呼び捨てで申し訳ないが、老害と呼びたいのはこの三人。トリオ・ザ・ロウガイだ。
森喜朗氏はこの国の第86代内閣総理大臣だった人だ。
総理在任中も数々の失言をしてきた人だが、先日の発言は最悪だった。
13日に、東京五輪2020の準備状況を国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員と大会組織医院会が確認する事務折衝があった。
そこで大会委員長である森氏は「(新型コロナウイルスの影響で)大会の中止や延期は検討されてないことをあらためてハッキリ申し上げたい」と言った。
堂々と言い切ってどうする。
「なにを根拠に!」「お前今の状況わかって言ってるか?」その前に、「それ誰と決めてん」ってツッコミたくなった。
新型コロナウイルスの脅威が問題になっている今、徐々に日本でも患者数が増えている。世界のあちこちで入出国が制限され、不要不急の外出は控えるようになってきてる。それどころか海外からは、日本は中国に次いで罹患者が多い国=危険な国になってしまってる。
訪日観光客がいきなり減ってしまい、旅行代理店や航空旅客会社は悲鳴をあげてる。外国人だけじゃなく、日本人も旅行はキャンセル、人が集まるところはできるだけ避けようとしている。宿泊施設はキャンセルだらけで、観光地や飲食店は閑古鳥が鳴いている。今までインバウンドだぁって踊らされてたとこは軒並みやられてる。
ハワイ沖でのえひめ丸が米原子力潜水艦と衝突して沈没した事件の時、連絡が入ってものんきにゴルフを続けてた人だ。もちろん森元総理がゴルフを中断して官邸に戻ったところで救助活動ができるわけじゃないのだが、第三報までラウンドしてたのがバレて退陣に追い込まれた。
すぐさまアメリカ政府とか海軍とかと連絡を取り(または取らせ)、日本の官僚・閣僚・関係省庁などから報告を受けたり指示を出す、自分がその最高責任者であるという自覚は全くなかったのであろう。それどころか「自分には関係ないよ」と他人事のように思ってたのかもしれない。
今回の東京五輪と新型コロナもどこか他人事なんだろう。
いろんなイベントは中止や延期になり、スポーツの大会なども同じく中止になったりしてる。
こんな状態でオリンピック開催どころか、オリンピック予選でさえ危ういぞ。できるのか?そもそも中国選手は移動もできない状態だぞ。いや、日本人選手をはじめ各国の選手もそろそろヤバイぞ。
集団感染が怖いからと観客を入れないで無理やり予選をする気か?
それ以前に、レスリングや柔道など選手同士が直接触れ合うものだが問題ないのか?器具や道具を介して間接的に触れるものもある。バレーボールやバトミントン、卓球とかでも、選手は不安にならないのか?
あらかじめ予防接種をと言っても、選手は下手に注射もできないし薬も飲めない。何がドーピング検査に引っ掛かるかわからんからね。ましてや現在新型コロナウイルスの治療薬もないし、当然ワクチンもない。そもそもどうやって感染してるのかさえまだ曖昧だ。
なのに、森は言う。
「開催の延期や中止は検討してない」と。
IOCのコーツ調整委員長が「コロナウイルスの件について組織委や政府、都の話を聞きたい」と言ってるのに、絶対自分だけで話を進めようと思ってるだろう。
開催地の東京都および都知事をすっ飛ばして勝手に札幌にマラソンや競歩の競技場の変更決定をした男だ、今回も都はおろか、関連する各省庁との話し合いもしないだろうし、それらの見解や世論なんかこいつは気にしちゃいねぇんだろう。
「政府と連携して冷静に対処する」なんて言ってるが、奴にはそんな気はさらさら無い。
小池東京知事にしても橋本東京五輪・パラ担当大臣にしても、さらに安倍内閣総理大臣にしたって、「あぁ奴らには後で伝えておく」くらいなもんだろ。「奴らがペーペーの頃から面倒見てきたのはわしだ」「わしが一言言ったら何も言えんやろ(逆らえないだろ)」くらいな気持ちでいるだろう。
まさしく老害。
元総理とはいえ、今やただの一般人。なのにいつまでも親玉気取り。部活のOBや会社のお局よりタチが悪い。
そしてもう一人、川淵三郎。
Jリーグ初代チェアマン、日本バスケ協会長を経て現在は東京五輪・パラ選手村村長。
この人は今までそんなに嫌いではなかった。どちらかといえば好きだ。プロサッカー?って時代にJリーグ発足に尽力を注ぎ、女子サッカーを盛り上げ、プロバスケのリーグ統一や宣伝に飛び回ってた。確かに独裁者っぽい発言・言動はあったし解任騒動などもあったが、そんなに気にすることでもない。
だが、今回の発言はいけない。
13日の会議に川淵氏も選手村村長として出席。その席で
「いろんな情報を聞く限り、インフルエンザより強いウイルスじゃないと聞いてる」
「ウイルスは湿気や暑さに弱い」「日本には『梅雨』というウイルスをやっつける最高の季節がある」
はい、どうですか?どこからツッコんでいいか戸惑ってしまいませんか。
インフルエンザでも毎年死者は出てるし、アメリカではかなりの方が亡くなっている。それより弱いからといっても死人が出るウイルスだ。現に老人やすでに病気を患ってる人だけでなく亡くなられてる。その中には予防や防疫の知識や経験のある医者なども含まれてる。
ましてや湿気の多い梅雨なら新型コロナはやっつけれると?じゃぁ日本より湿気の高い東南アジア諸国では新型コロナの患者は出ないんだな。出てるやないかぃ。ましてや牡蠣ウイルスにあたったり、ノロイルスやO-157なんかは梅雨時の方が危険なんやけど?
まだ「ウイルスは熱に弱いから猛暑の東京だから」と自虐するとか、「南極ではウイルスや菌が活動できないから風邪もひかないらしいから、ロシアさん北方領土返してくれない?」って問題発言する方がマシだ。(それはそれで炎上するけどさ)
そして「日本の知識と経験があれば必ず克服できる」
老害と呼ばれる人のほとんどが、「昔どっかで得たうろ覚えの知識」と「今では全く無意味な経験則」を「自分勝手な解釈」し、そして「押し付け」をする。「俺たちの若い頃は論」よりタチが悪い。
今回は北海道から沖縄まで、日本全国巻き込まれてる新型コロナ。先述したが、まだ感染も治療薬も治療方法さえわかっていない未知のウイルス。経験論持ち出されてもなぁ。SARSもMERSも日本上陸はしなかったからな。
それよりチャーター便帰国者やダイヤモンドプリンセス号(クルーザー船)の乗客や病人などに、なぜ選手村を解放してあげないの?しょうもないこと言ってる暇あったら、選手村の消毒や衛生管理の見直しでもしとけよ。それくらいの権限はあるだろ?
そして真打。テドロス・アダノム。
世界保健機構(WHO)の事務局長である。
エチオピア出身のこの事務局長は、この新型コロナウイルス騒動の当初から中国の肩を持つ発表ばかりしてきた。実際エチオピアは中国から多額の資金援助を受けている。
だからかこの人は中国寄り、中国擁護、中国賞賛の発言が多い。まるで共産党党員のようだ。
なかなか出さなかったが、1月30日にようやく「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言を出した。だが国際旅行の禁止措置などは反対してた。
それでもアメリカなど主要国は早々と中国全土からの入国禁止措置を取った。これに対し「WHOは移動制限を勧告していない」と中国とともに批判した。本来WHOは最悪の事態に備えて警戒心を強める立場のはずなのにね。
中国を全く信用してないアメリカなどのこの行動は正しかったな。60か国がWHOを無視して中国からの訪問客を制限した。日本も早かった方だけど、もう少し早く決断してれば・・・。まぁ、あれだけ中国から訪日観光客が来てたら一緒か。
それでもまだテドロスは中国を褒める。
「これが中国でなかったら、中国以外の国で多数の感染事例が発生しただろう」
「中国の強力な措置により、新型コロナウイルスの海外での大幅な拡大が回避された」
「ウイルスの海外拡散事例は少なく、感染速度も遅い」
だが、2月9日には「他国でのさらなる感染拡大を示す可能性がある」という、日本語に翻訳するとよくわからんセリフをツイートしてた。ボケてんのか?
新型コロナウイルスの名前も中国に気遣う。「COVID-19」。武漢も中国も付いてない。どこまでも中国に忖度する気だな。
「中国は感染の拡大を遅らせるために多くの良いことをしてる」
彼曰く、中国は武漢市を封鎖したことや、ドイツから帰国した中国人女性が発症したのをすぐドイツに知らせたことを言ってるのだろうけど、そもそもその前に中国は隠蔽しようとしたからね。
12月8日に最初の患者が出て、同じ症状の患者が 27人出て、感染源は武漢市の海鮮市場とわかっても閉鎖せず、12月31日にようやく閉鎖した。
1月11日に中国は新型コロナの検出を発表したが「ヒトからヒトへの感染はない」と繰り返してたよな。治療に当たった医者にも緘口令しいて、SNSでリークしたやつは捕まえてた。
1月3日以降は新たな発症者は出てないとか言って湖北省では著名人を集め春節を祝う大掛かりな祝宴を開いた。武漢市で1月18日に4万世帯以上が集まる万家宴が催されてる。
多分、この人たちは政府や湖北省、武漢市からは何も知らされてなかったんだろうな。その間にもどんどん患者は増え、病院はパンク寸前、下手すりゃ門前払。この間に死んだ方はただのウイルス性肺炎として処理されてたから、今現在発表されてる中国国内の患者数や死者数なんていい加減なもんだ。
2月12日には中国の死者1365人、患者数は6万人と一気に増えた。これは「感染者の判断基準を変えたから」とか言ってる国だ。
これらのどこをどう見て「中国は感染の拡大を遅らせるために多くの良いことをしてる」などと褒めれるのかよくわからん!
テドロス・アダノム。なぁ教えてくれよ。
「中国を褒めるように中国政府から依頼や圧力を受けてるのか」の記者の質問に対しては逆ギレしてたな。
「中国のしたことを認めて何が悪いのか」って開き直ってるし。
「今大事なのは、特定の国(中国)を攻撃することではなくウイルスと闘うことだ」
まるでアニメの主人公のようなかっこいいことを言って逃げたが、同じくWHOで緊急事態を統括するマイク・ライアン氏は、ダイアモンドプリンセス号の対応について「日本はバランスとった判断を」って。明らかに日本批判してるんですけど?
テドロス事務局長なんかはダイアモンド・プリンセス号の対応批判だけでなく、他のクルーズ船の入港拒否間でいちゃもんつけてる。日本が入港拒否した香港籍のウエステルダム号を、カンボジアが受け入れ表明した際には「これが我々が一貫して求めてきた国際連携だ」とか言ってた。
日本は言われなくてもちゃんとやってますよ。文句言う前に日本に来いよ。ジュネーブあたりでモニターの前に座って悠長に構えてる奴に言われたないわ。
金は出さないが口は出す。手伝いはしないが口は出す。いっちゃん嫌な老人のパターン。
言ってることが支離滅裂。
つまらん意地をはる。
頑固、偏屈、見栄っ張り。
それこそ老害。
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