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広島東洋カープの優勝と阪神タイガースの苦難

2018-09-27 05:05:15 | Talk is Cheap
広島が3年連続9度目のリーグ優勝を決めた。
両親が山口県岩国の出身のせいか、広島は応援してた。(広島の二軍本拠地は山口県岩国市にあるのだ)
高校野球でも山口県代表以外に広島代表を応援してた。とはいえ母親は巨人ファン(正確には長嶋茂雄ファン)、父親は阪神ファン(よく甲子園球場に連れてってもらった)だからちょっと意味がわからないんだがね。

広島東洋カープ。この球団は原爆投下後、混乱の続く広島で若者たちに健全な娯楽を与えたいと発案した4人のメンバーによって1950年に誕生した球団だ。一応マツダが親会社みたいだが、広島県民・市民の心意気で運営されてきた球団だ。後援会や樽募金によって苦難の時期も乗り越えてる。
2009年に完成した新球場、広島東洋カープの本拠地・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(通称・マツダスタジアム)も広島市が所有する野球場で広島市民球場だ。

広島東洋カープが全国区になったのは、江口寿史の漫画「すすめ!!パイレーツ」の功績もあると思う。
この漫画で幾度か広島カープが登場する。実在の選手だけでなく架空の選手の馬留丹星児(粳寅満太郎の宿命のライバル)も登場する。なぜかヤクザっぽい荒くれ集団に描かれるのは、菅原文太主演の映画・仁義なき戦いの影響だろうか。
実際広島ファンは過激だ。生活そのものがカープの試合の結果に左右されてるという説もある。これは阪神タイガースのファンとかなり似ていると思うな。

王シフトと言われる極端なライト中心の守りのスタイルを最初にしたのは広島だ。
1975年山本浩司や衣笠などの活躍で赤ヘル旋風と言われリーグ初優勝した。
阪神タイガースのイメージが強い沖縄出身の安仁屋宗八投手(ROOKIESで市原隼人が演じた安仁屋のモデルになった人)は、古賀監督就任以前の広島東洋カープ時代に在籍してたので広島での優勝経験はない。
1979年には今も語り継がれる江夏の21球で日本シリーズ初制覇。1980年も連覇してる。ちなみにこの1980年(昭和55年)に王貞治が現役引退した。
1984年には山本や衣笠だけでなく、北別府、大野などの投手と小早川の活躍で三度目の日本一になる。
1987年にはゲーリックの連続試合出場の世界記録(当時)を更新記録した鉄人衣笠が2215連続出場で引退した。連続イニング(1,492試合)・連続試合フルイニング(1,766試合)出場数の世界記録保持者である金本知憲(現阪神監督)も2002年までは広島に在籍してた。
新井貴浩も2008年〜2014年まで阪神に在籍し、その後また広島東洋カープに戻った。弟の新井良太も2011年から2017年まで阪神に在籍した。

安仁屋、江夏、金本、新井と広島と関連する阪神の選手は多い。
先述した地元密着型の球団だからかな。

さてその阪神タイガースはこれからハードスケジュールだ。
今シーズンは雨に祟られたせいで、これから一層ハードな連戦が強いられる。9月26日の横浜DeNA戦の中止で、雨天中止はなんと今季19度目。
10月13日から始まるクライマックスシリーズ(CS)進出は10月11日までの順位で選出されるという訳のわからないルール。それに間に合うためにはもう予備日が1日しかないのだ。

甲子園での横浜DeNA戦3試合を含め、阪神タイガースは屋外球場での試合が残り11試合。台風が近づいている今、まだまだずれ込む可能性はある。熾烈な3位争いってのもちょっと惨めなのだが、このまま試合未消化のままCSシリーズ選出が決まってしまうのなら、なんとしてでも10月11日時点で3位に入っててほしい。

このクライマックスシリーズっていうのは以前も書いたが俺は大嫌いだ。
アメリカメジャーリーグの真似で始めたもの。あちらと違って球団数の少ない日本でこれ必要か?って思う。ペナントレースの意味がないやん。どうせリーグ優勝チーウが決まった後は消化試合とされて観客動員が伸びないから考えられたんだろうけどね。なんか理不尽なルールなのよね。
なぜ各6球団しかない両リーグで、3位までの球団で争って日本シリーズを行うのかがわからん。まだセリーグの2位と3位、パリーグの2位と3位が総当たりや勝ち抜きで争って、勝ち残った球団と、セ・パ両リーグの優勝チームがこれまた総当たりで日本シリーズを行うっていうのならまだ分かるのだがね。

あとついでだが、ビデオ判定ってのも大嫌いだ。リクエスト制度とかリプレー検証とかいうやつね。
「私がルールブックだ」じゃないけど、審判のジャッジが全てでいいと思う。もちろん審判も人間だから誤審はある。相撲で行司の判定に審判団が物言いをいうのと一緒で、監督が抗議したり、やっとられんわとグラブ投げつけたりバット放り投げたり、乱闘になったりすることもあるだろう。それも野球の一興だと思うのだよ。

でもさ、際どいジャッジをいちいちビデオ判定してたら興ざめのような気がするのよね。
ノーヒットノーラン達成間近の投手へのジャッジ、首位打者争いなどをしている選手のジャッジ、際どい走塁のジャッジ。アウトにするかセーフにするか。
ちょっと前ならゲームを左右する場面で、「さぁどっちだ」っていうプレーに対して緊迫するジャッジがあったんだけどね。それもエンターティメントだと思うのだけどさ。

アウトやセーフの感覚は当事者の選手が一番よくわかってると思う。ベースに届く前にタッチされたとか、タッチできなかったなとか。ギリギリストライクなのにボールと判断されたり、ワンバンかノーバンキャッチかとかね。間一髪のアウトやセーフで観客の喜ぶジャッジの場合される時もある。審判の判断でもし違っても黙っとくのも選手の力量だ。それをいちいちリプレーしましょうじゃ興ざめだ。

1973年8月、当時8連覇中の巨人と優勝争いをしてた阪神の試合。最終回9回2死で、阪神の池田外野手が外野の天然芝に足を取られて転倒した。池田が転倒してる間に走者が全員生還し阪神は逆転負けを喫した。実際には池田が転倒しただけで飛球を落としていなかった。今も語り継がれる「世紀の落球」は今みたいにリプレー検証したらどうだったんだろう。

1999年6月のこれまた首位攻防の巨人戦。12回裏同点一死一三塁で槙原寛己の敬遠球を新庄剛志が打ちサヨナラ安打になった。どう見てもバッターボックスからはみ出してるように見えるのだが、審判のジャッジは「バッターボックスの白線に左足のかかとが残っていた」。これなんかも審判のジャッジが全てだった時代で、面白くなればそれでいいって感じのジャッジだな。

クライマックスシリーズとか、リクエスト制度とかコリジョンルール(これも阪神のマートンが由来だ)とかいろいろ変わるから、野球がだんだんつまらなくなってきてる気がする。でも、不思議なことに地上波での野球中継が無くなってからは、球場に足を運ぶファンが増えたみたいだね。これはいいことだな。

さぁ、広島とCS戦うのはどのチームだろうか。








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