さすがにもう飽きてきたのか?トーンダウンしてきた吉本興業の話題。
元々はカラテカ入江が持ち込んだ直営業(事務所を通さず個人で受ける仕事=マスコミがつけた闇営業ってのはどうも気にいらん)に、雨上がり決死隊の宮迫とロンドンブーツ1号2号の田村亮を始め十数人の芸人が参加した。
この依頼元が反社会組織だったと週刊誌が暴きたて、それによってこの参加した芸人は謹慎、主催したカラテカ入江は契約解除。
まぁ、これだけだったらなんてことないことだ。直営業が悪いかどうかは契約内容によるだろうが、そもそも吉本興業と芸人の間に契約書が存在しないのだからな。契約書に書かれているなら契約違反で契約破棄とか解除とかわかるけどさ。
えっ?反社会組織が一般人から巻き上げた金を、ギャラとしてもらったから問題なんだって?バカ言っちゃいけない。反社会組織の宴会や忘年会とわかってて行ったのなら問題だが、それは後でわかったことだろ?しかもそこからお金(ギャラ)をもらおうが、知らんかったんやったら仕方ないやん。そんな言うてたらコンビニやスーパーで反社会組織の一員がレジで払う金も、電気代や携帯代を払った金も問題にせなあかんのと違う?入れ墨見せて組のバッチつけていかにもヤクザですって風体なら別だがね。でもそれで「あなたから金をもらうわけにはいかない」とか「あなたに売る商品はない」なんて言えるか?自分ができへん事をさも正義を振りかざして「問題ダァ」って騒ぐやつのほうがどうかしてると思う。
俺の店でも、いかにもその筋とわかるやつがフィリピーナを数人連れてきて「綺麗にしたって」って依頼されたこともあった。つい数時間前に日本に着いたばかりのジャパゆきさん(古いな)って感じ。観光ビザで来て働いて本国に仕送りするんだろうなって。これだって反社会組織だし、色々と問題があるかもしれないが、俺は依頼されたら断らないよ。俺は正義感の塊でもないし、入管でも警察関係でもないから関係ないもん。
直営業が悪いって?吉本興業から入る仕事だけでは食えない芸人は仕方ないでしょうね。契約書があって「どんな些細な仕事でも、依頼を受けた場合は吉本興業の事務所を通すように」って書いてあるならダメだけどね。ないんでしょ、契約書。一般会社員が業務を会社を通さず直に受けて金銭のやりとりしてふところに入れたら問題だけどな。ましてや副業とはわけが違うよ。
俺もまだ会社に属してた時に吉本興業から仕事を直で依頼されたことがある。でもその時は全て本部に話し通したよ。そんな取り決めの書いた契約書なんかなかったけどね。その仕事をする際にどうしても会社(店)の名前が出てしまうし、営業時間中に抜けなきゃいけないからな。
そして今回の吉本騒動は、宮迫や亮が「ギャラは受け取ってない=ノーギャラだ」って言ってたのが、実はギャラが発生してたってこと。でもさ、これだって「お車代」とかいう名目だったんじゃないの?
後の謝罪会見でも言ってたが、芸人の金銭感覚はちょっと世間とズレてる。若い衆連れて飲みに行って一晩で百万くらい使うときもあるだろう。売れてない頃、先輩に焼肉や飲みに連れてってもらっておごってもらってたから、自分が売れたら今度は後輩にそういうことするだろう。松方弘樹さんが一晩でウン百万使った話なんかを豪快伝説みたいに語るくせに、どうもマスコミは変だ。
でも今の若い芸人は師匠もいないし、先輩に連れられて飲みに行ったりするのも嫌がったりするそうだ。一般の会社とかと一緒だな。夜中に呼び出されたり無理矢理付き合わされるなんて真っ平御免!気を使うのも嫌。食事や飲むなら同世代と。恋人同士でも割り勘が主流らしいしね。
だからその世代の芸人は今回の宮迫と亮の謝罪会見から勃発した吉本幹部、及び吉本興業自体の批判を平気でする。組織や会社に対しての愚痴や文句は直接会社に言えよ。みっともない。割り勘体質が身についてるから会社と自分は50/50だと思ってる。違うよ、そりゃ根本から間違ってるよ。売れりゃぁギャラは上がるし仕事はどんどん入るのよ。それができないのはそのケチくさい根性のせいだということに気がつけよ。会社の愚痴や組織への不満を述べてるようじゃ、ギャグもお笑いもダメだろうけどな。だって粋じゃないもん。
そして色々真面目にコメントしちゃった芸人たち。お笑いの人はいつだってギャグに変えなきゃ。芸人だったら、どんなことでもお笑いに変えなきゃ。世間ではそれを「不謹慎だ」とか「デリカシーがない」なんていう人もいるかもしれないがね。以前からこのブログでも度々書いてるが、芸能人や芸人、役者やアーティスト、職人に一般常識を当てはめないで欲しいのだ。そりゃ法律違反はダメだけど、道徳やモラル、常識っていうルールを守ってて人を感動させたり喜怒哀楽を与えたりできるわけがないのだから。
ナイツの漫才は秀逸だね。今回の吉本騒動、ジャニーズ問題とかひっくるめてお笑いにしちゃってた。動画がYoutubeにアップされたがすぐ削除された。忖度かなって思ったら本人達曰く「俺たちの漫才は劇場や会場でライブで見てもらうもの」。動画で再生されたら新鮮味もかけるし、金払って見に来た人に失礼だしね。それに会場の規模や客層によってネタは微妙に変化するしトークの間や声量も変えてるのが、動画だけで判断されたら嫌だと。プロだね。ますます好きになった。
話を戻すが、あの涙の記者会見は俺は失敗だと思う。宮迫も亮も真摯に謝罪してたのはわかるのだが、それ、誰が求めてたの?今後どんな面白いことしても、「あぁ、こいつは根は真面目なやつなんだな」って思ってしまうもの。あの会見はいわば芸人としての終止符だ。残念ながら。ビートたけしや志村けんなども「あれ(涙)はしちゃいけない」って言ってた。その通りだと思う。
そのあとの吉本興業会長や社長の会見。あれはもはやギャグでしょう。ボケてるんだから突っ込んであげなきゃ。って彼らは芸人じゃないけどな。なんか悪者みたいな扱われ方してるけど、吉本興業ってすごい会社だと思うよ。
80年代のMANZAIブームの時はまだ、上方(関西)と東京(浅草)って別れてた。上方の代表格が横山やすしと西川きよしで、のりおよしお、B&B、いくよくるよとか。東京はツービートとかね。その頃東京進出してたのはほぼいなくて落語界の桂三枝くらいじゃないか。明石家さんまがひょうきん族でブレイクして道を作った。ダウンタウンの漫才を見て紳助竜介の解散を決めた島田紳助は、上岡龍太郎を頼って進出。それでも最初はなかなか思い通りにならなかった。そしてダウンタウンが満を持して進出。同期のトミーズやハイヒールが先に東京行ってていつまでも大阪でくすぶらさせられてたが、一気にブレイク。このダウンタウンの進出と成功の立役者が、今の会長・大崎洋さんと社長・岡本昭彦さんだ。
吉本興業は吉本新喜劇を持ち、花月などの演芸場を持ち、関西ローカル番組に幅広く枠を持っている。それで若手がなんで文句言ってるのか全くわからん。自分でハコを見つけてきて、手配りでチケットばらまいてって努力しなくても舞台に立てたり番組でれたりする。ようはそこで「おっ!こいつ(ら)おもろいぞ!」ってなったらどんどん仕事が入る。M-1やR-1、花王なんたらとかいう賞を取れるもしくは入賞する実力があれば、どんどん使ってもらえる。今や東京にもいっぱい仕事はある。それが取れないのはその程度の実力しかないってことだ。そのレベルで会社に文句を言ってるから不思議。
言われた仕事はやりますよ。有休はとります、時間外労働はしません、アフタ−5の飲み会などはパス。給料は欲しいけどスキルアップなどの努力はしません。プライベート重視です。社畜にはなりたくない。ブラックだ。って会社に不平不満言ってる奴らと変わりがない。そんな芸人はさっさと辞めて一般会社に就職した方がいいかもしれない。語弊を招かないように言ってるが一般の会社が甘いって言ってるんじゃなよ。どの社会でも上に上がるためには努力が必要だし、いい給料を取ろうとかやりがいのある仕事を見つけるのは大変だよ。でも労働基準法と労働組合に守られてる分だけ、浮き沈みの激しい芸能界や芸人の世界よりは安定があるかなってこと。
今回の吉本騒動。
芸人の世界に一般常識を持ち込んで賑わせたマスコミとメディア、そしてそれをあれこれ詮索してた正義の知識人たちが騒いでただけじゃないのかなぁ。
そろそろ終わって欲しいなぁ。お笑いはお笑いで単純に楽しみたいな。
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