徳丸無明のブログ

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ロッテ トルコ風アイス ヨーグルト風味

2019-12-07 22:44:09 | 
L!O!TTE!オ~~~、ロッテ!!




トルコ“風”でしかもヨーグルト“風”味って・・・。コンプライアンス?
本日は第2回私の好きなマンガの話。今回紹介する作品は谷岡ヤスジの『アギャキャーマン傑作選』(実業之日本社)です。
はい、鼻血ブーでおなじみヤスジ先生の・・・知らない?性的に興奮すると鼻から血を吹き出すというマンガ表現を生み出したお方ですよ。鼻血が出るっていう描写は今のマンガにはもうないのかな。
僕が初めて谷岡作品に触れたのは、先生が亡くなられた後。恥ずかしながら、訃報に接して谷岡ヤスジというマンガ家の存在を知ったのです。一読して衝撃を受けました。スゲエ!こりゃ天才だ!と。僕は「無言の間」が好きでして、自作でもその描写をけっこう取り入れているのですが、谷岡マンガにはとにかく絶妙な「間」が盛りだくさんで、体の奥からクツクツと笑いがこみ上げてきます。
下ネタ(エロ)が圧倒的に多いのですが、下ネタそれ自体で笑いを取っているのではなく、あくまで笑いを媒介するための手段として下ネタを用いている、という感じです。作中には、正体不詳の不気味な生物が登場したり、ストーリーが不条理に展開したり、独特すぎる言葉遣いが用いられたり、とにかく自由!「マンガはこんなのもアリなんだ」という想像力の拡がりを存分に味わうことができます。
分厚い本ですけど、ぜひご一読いただきたい。収録作の選定を行った呉智英と夏目房之介の労に感謝。あとがきで2人が「第2弾の発売のことも考えてる」って話してましたけど、売り上げが芳しくなかったのか、残念ながら続編の刊行はされず。
普通マンガって、連載してて原稿がある程度まとまったら必ず単行本化されるって思われてるかもしれませんけど、昔のギャグマンガって必ずしもそうじゃないんですよね。感覚的に「読み捨て」というか、「ストーリーマンガの添え物」というか、ずっと連載してても単行本にはならない場合が多くて、ヤスジ先生も多作だったにもかかわらず、単行本の刊行点数は少なくて希少なんです。でもこの一冊だけで谷岡マンガのエッセンスをけっこう味わえます。

本書がお気に召しましたら『天才の証明――谷岡ヤスジ傑作選』と『ヤスジのメッタメタガキ道講座』もどうぞ。