今日はスケベブタです。

いい汗かいたら~、流し込むだけ~♪
『ドラゴンボール』の初期メンバー、ウーロンとプーアル。烏龍茶は日本社会にすっかり定着したのに、プーアル茶はさっぱり。この差はどこからくるのでしょうか。
烏龍茶を飲むとさっぱり。そう、さっぱりした話をしましょう。散髪の話。
数年前、近所の床屋さんに行ったときのことです。1000円カットほどではないにせよ、平均よりもだいぶ安い床屋さんです。
その当時、僕はヒゲを2~3センチほど伸ばしていました。オシャレではなく、ただの無精ヒゲです。そのヒゲを剃ってほしいと頼みました。
散髪のあと、理容師さんは、まずバリカンでヒゲをザッと刈り取り、残りをカミソリで剃り落としてくれました。それが終わると、シャンプーをしてもらいました。お店によっては2回シャンプーをしてくれるところもありますが、ここは料金が安い店なので、1回です。
それから整髪料を付けてもらい、軽いマッサージを受けて終了。お金を払ってお店を出ました。
そこから少し歩いて、公衆トイレに入りました。何気なく鏡を見ると、鼻の穴から、思いきり毛が飛び出ていました。
なんということでしょう。バリカンで刈られたヒゲが鼻の穴に入り、洗髪でも流されずに残っていたのです。
その姿、鼻毛がモロに飛び出ている人にしか見えませんでした。
実際にはヒゲなのですが、ハタから見たら鼻毛なのです。ズボラな人が、鼻毛を伸ばし放題伸ばしている姿になっていたのです。
ヒゲはそこそこ太く、露出部分は2センチほど。鼻毛を2センチ飛び出させているような状態になっていたのです。鼻毛が出ている人はたまにいますが、2センチも出ていたりはしません。僕は異常なほど長くて太い鼻毛を出してる人になってしまっていたのです。
散髪してもらった床屋さんは、料金の安いお店ならではというか、作業がわりとおおざっぱなところがあるんですよね。髪の長さキッチリそろってなかったりとか、顔剃りで剃り残した産毛があったりするんです。つねにじゃないけど、そーゆー場合もある。
お安いんだから、そこは文句言うべきじゃないというか、当然のことなんですよね。それに、安い店だから客も多く、理容師さんは次々さばかなきゃいけないので、ひとりひとりにそんな時間かけてられないし、疲れるから、細かいところまで見てられないのでしょう。
だから、刈られたヒゲが鼻の穴に残っていたのは、しょうがないことです。理容師さんは責められない。
問題は、誰かに見られてしまったのではないか、ということです。実は、床屋からトイレまでのあいだに、コンビニに立ち寄っていました。そこで、パンを買ったのです。
会計の際、店員さんに、鼻の中の毛を見られてしまったのではないか。ハタから見たら、鼻毛にしか見えない毛を。太さのあるヒゲだったので、だいぶ目につきやすかったはずです。フェイク鼻毛を目撃され、「コイツめっちゃ鼻毛出とる」と思われてしまったのではないか。
もはや取り返しがつきません。コンビニに引き返し、「さっきのは鼻毛じゃないんです、ヒゲなんです」と弁明するわけにもいかない。
さらしてしまった恥をそのままに、忘れ去られることを祈るしかありませんでした。
恥をかいたと言えば、こんなこともありました。
とある中華料理屋さんに行ったときのことです。ショッピングモール内にあるお店で、いつもけっこう繁盛しています。
その日は、厨房から離れた、奥のほうの席に案内されました。注文を決め、店員さんを呼ぼうとしましたが、あまり店員さんが足を向けない地帯の席のため、なかなか声をかけられませんでした。
そこのお店、今では呼び出しのボタンが設置されてますし、注文用のタッチパネルもあるのですが、当時はどちらもなく、直接声をかけて店員さんを呼ぶしかありませんでした。
誰かこっちに来ないかと待っていると、ひとりの店員さんがやってきました。これ幸いと、「すみません」と声をかけました。
すると店員さんは、「あ、ちょっと」と言って、奥のほうを指し示しました。僕の席より、さらに奥の席に、ひとりのおじさんが座っていました。
店員さんは、そのおじさんに呼ばれていたのです。おじさんも注文するために、たぶん手を上げて店員さんを呼んだのでしょう。僕はそれに気づかず、フリーの店員さんだと思って呼び止めてしまったわけです。
店員さんをインターセプトしたのです。店員さん泥棒です。
「ああしまった」と思いつつ、引き下がろうとしましたが、おじさんは鷹揚に、「先にいいよ」と言ってくださいました。それで「すみません」と謝りつつ注文させてもらいましたが、恥ずかしくて仕方ありませんでした。
ああ、なんと恥ずべき思い出。恥をかいた出来事は忘れることができず、ひたすら記憶に蓄積されていくのです。
積もり続ける恥の思い出。恥のアーカイブス。
それはふとした瞬間に脳裏によみがえり、変わらぬ鮮度で悶絶させてくるのです。
口の中の油とともに、烏龍茶で流し去りましょう。そうしてきれいさっぱりになったら、今日はもう寝る。

いい汗かいたら~、流し込むだけ~♪
『ドラゴンボール』の初期メンバー、ウーロンとプーアル。烏龍茶は日本社会にすっかり定着したのに、プーアル茶はさっぱり。この差はどこからくるのでしょうか。
烏龍茶を飲むとさっぱり。そう、さっぱりした話をしましょう。散髪の話。
数年前、近所の床屋さんに行ったときのことです。1000円カットほどではないにせよ、平均よりもだいぶ安い床屋さんです。
その当時、僕はヒゲを2~3センチほど伸ばしていました。オシャレではなく、ただの無精ヒゲです。そのヒゲを剃ってほしいと頼みました。
散髪のあと、理容師さんは、まずバリカンでヒゲをザッと刈り取り、残りをカミソリで剃り落としてくれました。それが終わると、シャンプーをしてもらいました。お店によっては2回シャンプーをしてくれるところもありますが、ここは料金が安い店なので、1回です。
それから整髪料を付けてもらい、軽いマッサージを受けて終了。お金を払ってお店を出ました。
そこから少し歩いて、公衆トイレに入りました。何気なく鏡を見ると、鼻の穴から、思いきり毛が飛び出ていました。
なんということでしょう。バリカンで刈られたヒゲが鼻の穴に入り、洗髪でも流されずに残っていたのです。
その姿、鼻毛がモロに飛び出ている人にしか見えませんでした。
実際にはヒゲなのですが、ハタから見たら鼻毛なのです。ズボラな人が、鼻毛を伸ばし放題伸ばしている姿になっていたのです。
ヒゲはそこそこ太く、露出部分は2センチほど。鼻毛を2センチ飛び出させているような状態になっていたのです。鼻毛が出ている人はたまにいますが、2センチも出ていたりはしません。僕は異常なほど長くて太い鼻毛を出してる人になってしまっていたのです。
散髪してもらった床屋さんは、料金の安いお店ならではというか、作業がわりとおおざっぱなところがあるんですよね。髪の長さキッチリそろってなかったりとか、顔剃りで剃り残した産毛があったりするんです。つねにじゃないけど、そーゆー場合もある。
お安いんだから、そこは文句言うべきじゃないというか、当然のことなんですよね。それに、安い店だから客も多く、理容師さんは次々さばかなきゃいけないので、ひとりひとりにそんな時間かけてられないし、疲れるから、細かいところまで見てられないのでしょう。
だから、刈られたヒゲが鼻の穴に残っていたのは、しょうがないことです。理容師さんは責められない。
問題は、誰かに見られてしまったのではないか、ということです。実は、床屋からトイレまでのあいだに、コンビニに立ち寄っていました。そこで、パンを買ったのです。
会計の際、店員さんに、鼻の中の毛を見られてしまったのではないか。ハタから見たら、鼻毛にしか見えない毛を。太さのあるヒゲだったので、だいぶ目につきやすかったはずです。フェイク鼻毛を目撃され、「コイツめっちゃ鼻毛出とる」と思われてしまったのではないか。
もはや取り返しがつきません。コンビニに引き返し、「さっきのは鼻毛じゃないんです、ヒゲなんです」と弁明するわけにもいかない。
さらしてしまった恥をそのままに、忘れ去られることを祈るしかありませんでした。
恥をかいたと言えば、こんなこともありました。
とある中華料理屋さんに行ったときのことです。ショッピングモール内にあるお店で、いつもけっこう繁盛しています。
その日は、厨房から離れた、奥のほうの席に案内されました。注文を決め、店員さんを呼ぼうとしましたが、あまり店員さんが足を向けない地帯の席のため、なかなか声をかけられませんでした。
そこのお店、今では呼び出しのボタンが設置されてますし、注文用のタッチパネルもあるのですが、当時はどちらもなく、直接声をかけて店員さんを呼ぶしかありませんでした。
誰かこっちに来ないかと待っていると、ひとりの店員さんがやってきました。これ幸いと、「すみません」と声をかけました。
すると店員さんは、「あ、ちょっと」と言って、奥のほうを指し示しました。僕の席より、さらに奥の席に、ひとりのおじさんが座っていました。
店員さんは、そのおじさんに呼ばれていたのです。おじさんも注文するために、たぶん手を上げて店員さんを呼んだのでしょう。僕はそれに気づかず、フリーの店員さんだと思って呼び止めてしまったわけです。
店員さんをインターセプトしたのです。店員さん泥棒です。
「ああしまった」と思いつつ、引き下がろうとしましたが、おじさんは鷹揚に、「先にいいよ」と言ってくださいました。それで「すみません」と謝りつつ注文させてもらいましたが、恥ずかしくて仕方ありませんでした。
ああ、なんと恥ずべき思い出。恥をかいた出来事は忘れることができず、ひたすら記憶に蓄積されていくのです。
積もり続ける恥の思い出。恥のアーカイブス。
それはふとした瞬間に脳裏によみがえり、変わらぬ鮮度で悶絶させてくるのです。
口の中の油とともに、烏龍茶で流し去りましょう。そうしてきれいさっぱりになったら、今日はもう寝る。