ゴルフ惑星

ゴルフの楽しさを享受するメルマガ『Golf Planet』のキャプテンc-noこと、ロマン派ゴルフ作家篠原の徒然。

古いパターのお話

2013年09月05日 10時36分24秒 | 用具



ちょっと必要があったので
画像を撮ったのですけど、
ボツになった画像です 

見る人が見れば
「おぉ~!」
と唸る感じになりますけど、
更に詳しい人の中には
「あれ? どうして?」
と不思議に思う人もいるでしょう 

左からウィルソンの8802、
8813と続いて、
トミーアーマーのシルバースコット。
L字のクラシックパター好きなら
シルエットでも当てられるかも
というくらい有名なものです 
パッと見てわかるのは、
右のシルバースコットだけ
近年の復刻版ということです 

L時のパターの系譜というのは
実はけっこう難しくて、
日本では圧倒的な人気を誇る
ウィルソンの8802は、
メジャーにも勝っているし、
長い間プロからも支持されていた
名器中の名器です 
ただ、このパターの初期ロットは
ウィルソンのクラブセットを
買ったときのオマケ用だったのは
やはり有名な話なのです。
「今、これを買うと
パターもついてきます!」
というパターンです 

オマケのパターは、
初心者や自分の子供なんかに
プレゼントするのは
古今東西変わりません 
ウィルソンの8802は、
若い年齢層から評判になり、
オマケ扱いから
定番商品に格上げされた、
という歴史があるのです。

僕は8802を
3本持っていますが、
構えたり、ボールを打つと
それぞれに微妙に違います 
個体差がとても大きいのです。
それを『ハンドメイドの良さ』と
知ったかぶる人がいますが、
大量生産が始まった
ゴルフクラブの精度の悪さが
原因なのです 
偶然が生んだ名器こそ、
8802の最大の特徴で
面白さでもあるのです。

長い期間売っていて、
作り方が少しずつ違うので
マニアックな人の中には、
オマケ時代の初期ロットと
その後の数パターンだけが
本物の8802だという人もいます 
思いの外、数が多くて、
真贋の判断が難しいので
現在では、放置されています 

8802が1963年に
カタログ商品というか表に出て、
当時の新しい技術を注ぎ込んで
1965年に発売されたのが
8813です 

自分と同じ年の8813も
やはり名器と呼ばれています。
8802と系統は似ていますが、
いずれも、直線と曲線のバランスが
美しいパターです 

これらのパターが、
500円で店頭の一括セールで
売られていたというような話は
時々、耳にします 
買った人から画像を送ってもらうと
復刻版だったりしますが、
何度か、これは本物だと
思えるものもありました。

最後になりましたが、
トミー・アーマーのパターは
ちょっと毛色が違います 
これらが、後のアイアンマスター、
IMシリーズになり、
ジャンボの使用で 
大人気になったIMG5になります。

トミーアーマーのパターの特徴は
直線の印象強さです。
無駄がない、と
表現することもあります 

実際に使用するのであれば、
復刻版が正解だと、
考えるようになったきっかけが
このパターなのです 
メッキの技術が高いので
(この時代のメッキは強さだけなら
現在より耐久性が
良いような気がする)
手入れは最小限で済みますし、
重さなども、時代に合わせた
調整ができる範囲でされています。

ゴルフを始めてから
2本目に使ったパターが
ウィルソンのL字でした。
時期としては3年ぐらいでしたが、
生涯で最もパットの練習をしたので
L字のパターが基本になっています 

この3本は、いつでも触れるように
自分のクローゼットの端で
待機しています 
見れば見るほど、
美しさに見惚れるだけではなく、
色々な物語を感じさせます 
古いパターの話は
一晩中でもできそうです 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (いいだ)
2013-09-05 22:27:25
写真を見て、おお!!と思いました。

いつかは60年代のモノを手に入れたいとは思っています。
その価値を知らない人ばかりになてしまったので
残念でなりません。
返信する
開き直って (キャプテンc-no)
2013-09-06 00:51:55
クラシックパターは、ごく一部のものを除いてはけっこう数がありますからね。
大量生産時代とリンクするので、マニアックな相場は廃れていく傾向にありますけど、ノスタルジックな自分だけで価値を認める博物館的な楽しみとしてはオススメです。

いいださんは経験があるのでわかると思いますが、1番の問題はグリップなんです。
皮巻きをできる職人さんがいないので、適当に入れ替えることで…… という感じになります。
返信する

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