現代日本語百科   けふも  お元気ですか

gooブログはじめました!日本語百科です。
現代日本語百科 ⓒ2013gooksky

絵巻 私説 源氏語り18

2013-09-20 | 源氏語り
源氏物語絵巻は、隆能源氏 たかよしげんじ と呼ばれる。 その制作は十巻本本と推定されている。 色紙に詞を寄り合い書きで執筆した経緯から製作工程も同様の見方を立てる。 隆能源氏と二十巻本源氏物語絵巻の関係を次のように捉える。 伝達者、詞筆者、絵筆者を省略。 発議者 白河上皇、鳥羽天皇中宮藤原彰子[待賢門院] 発義期 一一一九年元永二年一一月二七日 受注者 源師時 巻数  二十巻 完成期 保安年間一一二〇-二三頃 伝来  建礼門院一一七一年入内一二一三年崩 宗尊親王一二五二-六六在職 徳川義宣「源氏物語絵巻について」徳川美術館蔵品抄二より。 絵巻の詞は源氏物語の執筆から一二〇年近くを経てのものである。 絵詞としての制約、伝来上の問題を含むものであろうが、料紙の芸術性、書風の見事さから「平安仮名古筆」の代表作とされる。 . . . 本文を読む

ミニマルペア  日本語の音声と音韻15

2013-09-20 | 現代日本語百科2025
ミニマルペアまたは最小対について、音韻論の作業を見る。あめ の発音を、かめ、さめ、ため、まめ、らめ、と並べてみた場合、この語のそれぞれを意味区別するのは、あ か さ た ま ら の発音のちがいである。さらに、なめる、はめる、やめる というふうに、音環境をそろえて、な は や の音の違いを抽出することができる。日本語の発音をこのように分析することができる。その発音は、音節であり、仮名で表される。この意味による弁別を作業にして音韻を考えることになる。これを用いて、語学の練習で最小対語を口頭練習し、音の違いを習得する。この作業は日本語の場合、音韻の単位をさらに最小にすると音素による分析ができる。さきの例で、ame kame same tame mame rame とすると、ame の音環境で、 k s t m n の発音を抽出できる。それぞれを音素として意味の区別を表すと捉えれば、日本語発音の音韻が詳しく分析されることになる。'ame というように、あめ の発音にも喉音による音素があると説明することがあり、日本語の あ の語頭での様子がわかるが、あ の発音は仮名文字であらわし、同じ音韻として作業をすることになる。 . . . 本文を読む

仲秋

2013-09-20 | 日本語百科
中秋の名月だ。赤い月が出ている。空が澄んでいるがビルの明かりと青の光に反射する。輝きは周辺に火炎を捲くようだ。仲秋の名月は陰暦8月の月、中秋の月は陰暦8月15日の名月となる。中秋の名月はこの日の月を指すので気象の状況によって中秋無月となったり雨月となったりすることがある。一夜明ければ十六夜の月、いざよい とは、いさよふ 山の端に月の出が躊躇することからと解説するが、名月を待つ気持ちを現わしている。中秋が過ぎると、いまち ふしまち ねまち ふけまち 居待月、臥待月、寝待月、更待月と言った。 万葉集巻七 1071〈作者未詳〉 山の末(は)に不知夜歴月(いさヨフつき)を出でむかと待ちつつ居(を)るに夜そふけにける 仲秋は秋を孟秋、仲秋、季秋と分け、その中をいう。陰暦八月の異称である。三秋として、初秋また孟秋、立秋から白露の前日までの期間、仲秋、白露から寒露の前日までの期間、晩秋また季秋、寒露から立冬の前日までの期間をさすことがあり、陰暦の7月、8月、9月になる。 . . . 本文を読む

古典に見る病名史15

2013-09-20 | 病名のことば
戦国時代の武将、会津藩主、蒲生氏郷がもううじさと1556-1595は40歳で、大腸がんで死んだと推測している。。氏郷は信長、秀吉に仕え、35歳で92万石の大名になり、長生きをしなかったのが惜しまれた、名だたる武将であった。氏郷の病気について、医学天正記、に詳しい。その著者で名医の曲直瀬玄朔まなせげんさく が記している。 >顔色をみると、如何にも不調で、その色が黄黒で首筋の傍らの肉がやせ衰え、目の下にかすかな浮腫がある。これに腹が張ってきたり、手足がむくんできたら、かならずだいじになるから、よく考えて薬の進上をすべきだ と、主治医の宗叔に助言している。、 徳川家康1542-1616は胃ガンで亡くなっただろうと推測している。元和げんな2年、1616年、75歳であった。原因はほかにも食中毒の説がある。 . . . 本文を読む

小松  私説 源氏語り15

2013-09-20 | 源氏語り
  人々すべりかくれたるほどに、宮の御もとにより給ひて   この人をいかがみ給や、かかる人をすててそむきはて   給ひぬべきによにやありける、あな心う、とおどろかし   きこえ給へば、かほうちあがめておはす。 次に、物語で歌が詠まれた場面になる。   たかよにかたねはまきしと   人とはいかかいはねのまつはこたへむ ここで光源氏は、あはれなり、と、しのび声で言う。 宮は答えることなくひれ伏してしまう。 この歌には本歌がある。 古今和歌集、雑、上、読み人知らず、とある。   あづさゆみ磯辺の小松たが世にか   よろづ世かねてたねをまきけむ 小松は子を示し、光源氏の歌は、松が誕生した赤子と解釈されて祝いの歌にはそぐわないとされる。 . . . 本文を読む