眼病の治療をしている一場面が描かれている。白内障を手術していると、病の語る日本史は言う。絵巻物、病草子、12世紀後半に作られた。 >>目が少し見えない男がいた。それを嘆いていると、門から男が入ってきた。何者だとたずねると、自分は目を治療する医師だといいう。当主はこれを神仏の助けだと喜び、招き入れて目を見てもらうと、医者はよく調べて、鍼をすれば良くなるといって鍼を刺した。いまによくなるといって立ち去ったがいよいよ目が見えなくなり、ついに片目がつぶれてしまった どうも、いかさまの医者であったのか、運が悪かったのか絵巻物の作者は . . . 本文を読む
現代日本語「誤」百科 860 時代の変化が象徴された出来事 を、例題にしている。受け身の問題をあつかう。例題は、コラムは、出来事が変化を象徴する というのをもとの文としている。時代の 出来事が変化を象徴する というふうにして考えて、時代の 変化が出来事に象徴される というのを、時代の 変化が象徴される出来事 としてみて、時代の変化が象徴された出来事 となるのは、表現として不自然ではない。つまり、出来事が時代の変化を象徴する をもとの文にしている。その例題に、窓を破る 窓が破られる 泥棒によって窓が破られる 泥棒が窓を破る 泥棒に破られた窓 となる。もとより、窓が破られた泥棒 という変換はありえない。 . . . 本文を読む
発音の違いをミニマルペアで単語の意味とともに習得する。個々の発音は母音終わりの単調さがある。仮名文字で発音を習得するとよいが、文字練習の必要があるので発音の導入にはローマ字によることが多い。英語母語話者向けの教材からヘボン式ローマ字による表記がふつうである。モーラ音節で特殊音素になる/っ/ /ん/ そして棒引き発音の聞き取り、聞き分けは日本語を外国語として習得する人たちに困難がある。ミニマルペアの練習で時間による音節の長さを意識して意味とともに覚える。来てと切って、言ってと居て、主人と囚人、病院と美容院、など、区別があるのを習得する。
単語の発音に続いてセンテンスの発音練習になると、聞き取りやすい日本語の発音をどうすれば言いやすくなるか、イントネーションを始めとしてさまざまな工夫がある。単語は2拍語から4拍語を練習し、その組み合わせで長い拍をどのように発音するか、段階的に練習する。 . . . 本文を読む
日本国憲法を口語化するとはどういうことだったのか。日本憲法を歴史上、画期として一つは近代国家の成立に、二つは民主主義国家の出発に持つ。それぞれに日本国を進めてきた。その意味するところ、憲法を披いて見ると一目瞭然である。いまこの憲法の文体を近代日本と現代日本とに分ける展開として見るなら言語の連続に興味をもつ。すなわち文語体から口語体へと変わる。これを象徴として近代語と現代語の転換を見るものである。そこに関与するのは憲法の口語化という動きであった。それをどのような経緯で知ることができるか。国民の国語運動を進めたという安藤正次とカナモジ会のことが関わる。いまその動きを資料の紹介として見てみる。国立国会図書館のサイトに、日本国憲法の誕生としてターニングポイントを上げている。 . . . 本文を読む