「ノルウェーの森」の映画を観に行った。
フランス映画を彷彿させるような凛子・ワタナベ・緑の素朴な無機的なセリフがとても面白い。
今まで書店で村上春樹の本を手にしても読む気がしなかった。
けれどワンシーンごとの心理描写とせりふが余りにも率直で…これは、世界の方々にすぐに受け入れられると言う事が少し理解が出来ました。
私と同時代を生きた主人公達の生きる苦しみが何よりも懐かしくありました。
映画を観る者の感性を目覚めさせる、あっという間のひとときでした。
村上春樹氏は毎日10枚の原稿を書くことが日課だと、一緒に行った友人から聞きました。(案外少ないものですね)
ご本人は、この映画の主人公は自分ではないと否定しておられるようですが・・・共感を呼ぶ作品というのはご本人の実感が描かれていなければ人情の機微に訴求できないという事が定説になってはいます。
登場人物すべてが作家の分身であると私は思います。
俳優の3人は神秘的で、なお且大胆で、ストイックな性格を内に秘め演技しているのだけれど演技を感じない演技が素朴です。
時代を超えたそれぞれの観客の生き様の心理的な深化も問われるスピリチュアルな魂のゆらぎが・・・面白い。。。
それからノルウェーの森を作詞作曲したのがジョンレノン。
ジョンレノン・と言えばオノヨーコ。そういえばお二人が住んでいたダコタハウスも
拳銃に撃たれたすぐそばのところも以前行ったことがあるけれど、アメリカ政府はその当時と何も変わっていないんじゃないか・・・と、感じている。
http://beatlesbeatles.blog39.fc2.com/blog-entry-72.html
昨日車のラジオから聞きましたが、彼女がコンサートをやる時は1週間断食をするそうです。
きっと、彼女の中に培われた魂が浄化されて観客を魅了する事を知っているからでしょうか。。。
この作品も浄化された魂の切なさが世界で評価を受けることになるのですが、きっと「日本人」そのものに対する観念も多面的に変わるのではないでしょうか。
人間一人一人の感性を呼び覚ます展開が懐かしい。
高校時代に好きだったフランス映画に出会えたような気がします。
一所懸命、
己の分を純粋に求め続けた1969年からの日本人の若者の姿の断片
哀と悲の日本人のこころの深淵をそこにとどめてあることは、
こころの動静の森に迷いながらも、
三人が対峙する人間模様の危うさも
mata素敵です。