僧侶のお墓は卵塔(蘭塔)といわれるように、縦長の丸型が多いようですが、そうでない五輪塔型や、宝篋印塔型等いろいろなお墓も見られました。卵塔は無縫塔(むほうとう 無縫とは無形無相の意味だそうです)ともいうそうで、禅宗の僧侶の墓に始まったようですが、その後、宗派を越えて用いられるようになったようです。
常照寺(元吉田町2723)
卵塔の多い墓地です。歴代寺住職の墓誌があり、開山の敬峰と、勧請開山としてその師・仰堂(ぎょうどう)の名が刻されていました。古いスタイルの灯籠も墓域にありました。
清巌寺(元吉田町3240)
両側に卵塔が並び、中央に「歴代上人之墓」と刻された五輪塔が建てられていました。
祇園寺(八幡町11-69)
ここは普通の墓石が並んでいます。墓正面に刻まれた住職名の下は「和尚塔」となっていました。墓地入口の左側です。
神崎寺(天王町8-17)
墓地の中央近くにあり、「神崎寺累代先師墓」と彫られた石柱が墓域入口にあります。墓域の前には、下から三番目の球形の水輪が平たくなった五輪塔が並び、その奥に、宝篋印塔や卵塔がありました。
妙徳寺(加倉井町909)
日蓮宗だからなのでしょう、「南無日蓮大菩薩」の碑が中央に建てられて、その横に「歴代上人之墓」がありました。それ以前の住職の墓なのでしょう、先の尖った墓石や、卵塔もありました。