弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になって原告になった竹内浩史のどどいつ集

どどいつ判決 言い渡しても 民事じゃ誰も 聞いてない

2007年12月02日 22時16分39秒 | 未分類
昨日から、日本裁判官ネットワークの総会で岡山に行って来た。
企画は、「裁判官の爆笑お言葉集」(幻冬舎新書)の著者・長嶺超輝さんのトークとディスカッション。
私からも質問をさせていただいたのだが、取り上げられている「お言葉」91の大半は刑事・少年事件が占めていて、民事事件は次の6つしかない。
・P 50「雲助」判決(理由)
・P136 尼崎大気汚染公害判決(付言)
・P140「青い鳥」判決(理由)
・P150 子どもの「ケンカ両成敗」判決(付言)
・P164 川辺川利水訴訟(その他)
・P210 体罰判決(付言)
これはなぜなのか。
著者の責任ではなく、民事裁判ではそういう機会が少ないからなのだろう。
民事裁判では、判決言渡しをする法廷に当事者も傍聴人も来ていないことが圧倒的に多いから、主文しか朗読しない(民事訴訟規則155条1項)。
もっとも、わざわざ来てくれた場合には、理由の要領を告げる(同条2項)サービスくらいはした方がいいと思う。その機会に、それこそ要領よく気のきいた説明を工夫しても許されるのかも知れない。