半年ほど前、
私のお店に二人の男子高校生がやってきた。
一人はカレードリアを注文。
もう一人が明太子スパゲティ。とメロンソーダ。
カレードリアの方はやや長髪のクールっぽいやつ。
明太子は体格のいい短髪の清々しいやつだった。
メロンソーダと、カレードリアはすぐにできた。
しかし、こちらの手違いで明太子を忘れてしまったんです。
それに気づいたのは随分とたってから。
やつはもうメロンソーダも飲み干していた。
相方はなんかゲームをやっていた。
気づいてからすぐに明太子スパゲティーをつくり
おそるおそるもっていった。
「申し訳ございません、大変お待たせ致しました」
「明太子スパゲティでございます」
するとやつは清々しく軽く頷いてくれた。
すると横のドリアを食べたやつが
「まじ おせんだよ」
とつぶやいた。ゲームやりながら。
なぜか私は切れてしまった。
体中の筋肉が騒ぎました。
いったん戻るがいかりが収まらなかった。
もう一度そいつらのテーブルにおもむき
その時あえて、テーブルにぶつかってみた。
ドンっ!
ドリアは驚いてこっちをみた。
私はそいつから目をはなさず
そいつの前にあるもの全てを回収した。
水のグラスも。
おしぼりなんかは握りつぶしながらトレーにのせた。
そんなことがありました。