子から学ぶこと。

2011-05-04 | イラスト

物心がつくとは、いつ頃からか。


それまでの年月が無邪気と言われる期間か。


だとすれば、おおよその人間が物心つく6歳前後に


邪気と接する訳か。


私個人としては、邪気との遭遇はもっと古かった。


邪気とともに産まれてきたのかな?って悩んだ時期もある。


今、子といて、そのあまりの無邪気さに胸を打たれる。



妻から喜びを教えられたが、子から教わったものは


純粋、無垢な魂の輝きである。


私と子の間にあるものではなく


子そのものの存在が私にとっては感動なのである。


今日、ふと思ったのだ。


前をゆく老人を見て


私の子もいずれあのように老いるのか、と。


そして次の瞬間にその時自分はもういないんだと


そう、思ったとたんに、なんだかとても悲しくなった。


今までに感じたことのない寂しさだった。


しかし、それは当たり前のことなのだ。


まず、私達夫婦から老いるのだ。


そして子の時代がやってくる。


かけがえのない瞬間は矢のように過ぎてしまう。


愛おしい昼下がりというものは気がつくと


夕方になってしまうのである。


それは当たり前のことなのだ。


そういった、純粋なこと。


時は過ぎるのだと言うことを


私は子から学ぶのである。


どんなに高画質な画像で、その瞬間を保存した所で


それは全く別のものなのだ。


いくらでも再生可能なものに命はない。


そう、思うのである。
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