午前8時30分、起床。
水、栄養ドリンクの順に飲む。
カーテンが開いていないのでやや暗い。
ヤフー、と地震予知サイトと、フイナムと、数人のツィッターを見る。
歯を磨き、着替える。
どこかのスーパーで買った黒のトランクスに
ジーンズはアメリカ製の505。W31、L33でレングスは今は亡き
ビームスプラス渋谷のゾバタさんに相談し若干の裾上げを頼んだもの。
まだあまり履いていないのでワンウォッシュ程度の濃さ。
ヘインズのTシャツに
バランス&ハーモニー'09年モデルのシャンブレーシャツ。
紺ブレをはおり
財布を左バックポケット
ウォレットチェーンを装着
アンゴラ毛のあたたかい靴下をはき
ニューバランス1400を履いて出発。
マンションの、玄関ではなく通用門から出る。
急な坂を下り、古ぼけたロッテの社宅を横切る。
眼下に見渡しの良い景色が広がる。
少し肌寒いが、足早に歩く分にはちょうど良い気候かな。
徒歩7分で床屋に到着。
先客が一人いたが、もうじき終わるところだった。
マッサージ中なのでそう分かった。
夫婦でやっている床屋なので、おじいちゃんはいるはずなのだが
出てこなかった。すぐとなりの居間のテレビの音はしていた。
私の番になり、椅子に座る。
いつもの通りとオーダーする。
横スッキリ、上は立たない程度。これしかない。
もみあげだけは毎回聞かれるが、普通で、と毎回答えている。
普通、と言うとテクノカットより一センチ下あたりで剃られる。
切られている間のおばあちゃんとの会話は
生涯現役が一番、仕事を辞めたら私はボケると思う
お向かいにある小児科の先生がゴルフ好き
その横のマンションはこの十数年で価格が半分になった。
だから今の時代は新築を買うより賃貸か安めの中古でいい。
息子夫婦は新築を買ってしまったので動けない
この店の並びは昔は賑わったが今はさっぱり駄目
古くからのマーケットも店が減ってきた
皆大きなスーパーへ行ってしまうから
自分もそうらしい。
店の裏にあるお寺がテレビ番組、ちい散歩に登場する
そのまわりのひなびた商店街をちいさんが歩く。
この建物は古いからあちこち腐っているらしい。
僕は古いものが大好きで、だからここの床屋に
通っているのだが、この「腐る」という表現に
内心少しゾッとしてしまった。
日本人は見栄っ張りだから古いものはすぐに捨てる
私のダブルベットはもらいものだよ、ひとり広々そこで寝てる。
もうがたきてるけどね。
おじいちゃんはどこで寝ているんだろう?
そんな話をしていた。
シャンプーは後ろの洗面台に移動する
なにしろ80年前の設備そのままなので
色々と不便がある
陶器の洗面台は割れているし
シャワーははじめ冷たいしね。
でもどんなラグジュアリーな美容院にいくより
僕はこの床屋さんで癒されるんだ。
おばあちゃんの話はやにリアルだったり
おじいちゃんは手が震えていたり
するけど、僕はこの床屋が大好きだ。
そんなことを再認識してる間に洗い終わり
気がついたらへんなトニックをかけられ
いつもこれをやめてもらうんだけど、くさいから
こっちがぼーっとしてるとさっとかけられてしまう。
この強烈な匂いは一日中とれないからつらい。
終了し、3600円を英国製RUSTの長財布から払う。
外に出ると、暖かな日差しをうけていい気候になったいた。
すっきりした気分で坂を上り家に帰る。
娘が食事をしていた。
シャワーを浴びてトニックを洗いおとし
着替える。
ビルズカーキのチノパン、ビームスプラスのアーガイルソックス
下着はそのままでトロイのホワイトBDシャツ、紺ブレ。
靴はパラブーツの黒シャンボード。
鞄はブリーフィングのブリーフケース。
布団をたたみCDを片付け
妻と娘に挨拶して出発。
カローラに乗り込み、坂道を下る。
坂道を上り、図書館の裏の駐車場へ。
築55年の図書館の裏側はとてもさびれている。
鉄の門もあちこち錆びている。
車を降りて、店へ向かう。
私のつとめるレストラン。
テラス席にひとり老人がコーヒーを飲んでいた。
80席ある店内は6割ほど埋まっている。11時45分。
12時から26名の予約が入っており、その準備をする
予約以外の席はすぐに埋まり、店内はヒートアップ。
12時に3階事務所へ出前もあるので、その準備も。
女性スタッフがストロベリーパフェを作っていたのだが
ソースがうまくかけられないと焦っていた。
私が代わりにかけようとして、ソースの容器をかたむけた所
ふたがとれてソースが作業台にぶちまかれてしまった。
私もてんぱってしまった。もう、12時ではないか。
まずはストロベリーパフェを仕上げ、ふきんを3枚使い
作業台を拭いた。
なんとか26名が入店する頃には体勢を整えることができた。
多数の老人にまぎれ、数名中年といった感じ。
全員ハヤシライス。ちゃっちゃっとサービス。
一人1000円だから2万6000円なり。
出前も別のスタッフが対応し、無事のりきった。
12時30分、店を後に車で出発。
家に帰る。
今日は生命保険の営業マンがくる日なのだ。
アフラックの営業。48歳。既婚男性。
我が家で商談。
1時間は正座していた彼も、途中からあぐらをかいていた。
白シャツのステッチが紺色なのと、靴がとんがっていたこと
よく咳をすることが気にかかったが、人としては悪くないやつだった。
あと、ニコチンのことをコチニンと間違えたのが印象に残った。
前職はなんだったか尋ねた所、タバコ会社にいたということで更に
強い印象となる。いい意味で。
1時間半ほどで商談は終わり、営業マンは帰っていった。
ドアを閉めた後も廊下で咳がひびいていた。お大事に。
妻と娘を耳鼻科の病院へつれていくことに。
車に乗り込み出発。
車をロイヤルホストにとめ
そこから歩いて2分の病院へ。'90年代の古き良き日本
といった感じの建物だった。
私はそこで引き返し
ロイヤルホストで時間をつぶすことにした。
持ってきていた小林信彦の悲しい色やねんを読もうと。
席に案内され、ドリンクバーをオーダー。
カラメルなんとかというハーブティーを飲む。
持ち込んだ小説を読むことに。
彼の文書が好きでもう何冊も読んでいるが
今回もいい感じだなと、その世界に引き込まれたところ
妻と娘が入ってきた。
中耳炎の心配をしていたが、大丈夫だったそうで安心した。
イタリアンフェアを実施していたので私はパスタのアラビアータ
妻はきのこクリームを注文
どちらもなかなかの美味でした
食事を終えて、
スーパーへ買い物に。
木曜日は野菜が安いのである。
娘は私が抱き、3人でスーパーへ。
パヒュームば宣伝している弱い氷結果汁108円をかごにいれ
私は車へ戻る。
車内で娘と歌をうたい妻を待つ。
しばらくして、妻が戻り
出発。
家に着く頃には娘はうとうとしていた。
布団を敷き、娘を寝かせる。
私は小袋のカラムーチョを食べた。
そして、このブログをうち始めたというはなし。
これが私の経験した10月20日である。
過ぎ去ってしまえば愛おしくなるであろう1日の記憶である。
日本がTPPに加盟したとしたら、この日常がどうかわるのだろうか。
みもの、である。