本棚になが~い間、積んでおいた本を最近読み終わった。
もう10年以上積んでおいたのではないかと思う。(誰も聞いてあきれるよね)
題名は「真夜中は別の顔」これが上下巻
作者はシドニィ・シェルダン
積んでおくだけで少しも読まないので、よほど何度か捨てようと思った。
ある時、上巻を読み始めた。
最初はそんなに面白いとも思わなかった。
が、次第に面白くなった。
上巻を読み終わって、下巻に入った。
面白い。
最後の方は続けて読んだ。
内容は1940年くらいから1947年までの時代。
ちょうど太平洋戦争の頃。
主な登場人物
キャサリン・アレクサンダー
シカゴ育ちの古風で真面目な女性。
野心はあるが理知的すぎて・・・
ノエル・パージ
女の武器は使うもの。そう割り切って王国を目指す美貌のフランス人。
その底知れぬ生命力は・・・
ラリー・ダグラス
プレイボーイで空の英雄。無欲だが、いつも血の騒ぐ場所を求めて・・・
コンスタンティン・デミリス
恩も恨みも忘れない無冠の帝王。その素顔は・・・
ノエルが自分を不幸のどん底に陥れたラリーとその妻キャサリンに怨念の罠を張るストーリーだ。
ノエルの復讐がすごい。
ノエルはラリーの子供を妊娠したが、ラリーに逃げられたので、ラリーに復讐するために胎児をできるだけお腹の中で育てて、自分で中絶した。
胎児をラリーと思っている。
逃げたラリーの子かも知れないが、自分の子供でもあるはずだが、ノエルはそうはみじんも思っていなかった。
ノエルは中絶で死にかけたところを、ようやく助かった。
それからもラリーのことをずっと調査し続ける。
物語の最後の方で、とても印象に残っている言葉がある。
嵐の中の湖で、キャサリンがボートごと湖底に沈むときに唱えた言葉。
"我は横たわり、今眠りにつくなり・・・主よ、我が魂を守りたまえ・・・
目覚める前に、もし我が息を引きとるなら・・・主よ、我が魂を受け止めたまえ"
私はキリスト教徒ではないけれど、この言葉は心に深く残った。
買った時の本の帯には「読み始めたら釘付けになる。」と書かれていたが、本当だった。
久しぶりに面白い本を読んだ。
捨てなくてよかったな。