茶杓の銘に「遠花火」というのがある。
立秋を過ぎて、御盆が近づくころに使うと、
夏の終わりを感じさせる銘だ。
「水花火」という銘も使われる、
水面に映る仕掛け花火が目に浮かぶ。
今年初めてベランダから花火を眺めた。
毎年何度か、遠くに近くに見える花火だが、
心なしか今年は少ないようだ。
地元の花火大会も中止になった。
こんなところにも大震災の影響が出ているということだろう。
夜になって少し涼しくなった風が
シャワーを浴びた体に心地よくて
ベランダに出て何度か花火にカメラをむけたが
シャッターチャンスは逃しっぱなしだった。
真夜中まで鳴いている蝉の声が、
虫の音に変わるのもすぐだろう。