「先生、お仕服の紐が・・」
稽古中に異常発見の声が。
見ると、茶入れの仕服の打ち止めの紐が擦り切れてハラリと。
大事なチョンマゲがザンバラ髪にならないうちに、急いで応急処置をしました。
あいにく同じ色の紐がなく、ひとまず紫の紐でくくりました。
この仕服を着ている茶入れは、私が二番目手に入れたものです。
瀬戸の肩衝です。
もう40年近くも前のことですが。
初めはなぜか、丹波の茶入れでした。
たぶんその渋さに魅かれてだと思いますが。
そのあとやはり瀬戸の茶入れがほしくなり手に入れました。
その姿が気に入ったのはもちろんですが、
仕服が二種類ついていたことが嬉しくて。
小ぶりで、使いやすいこの茶入れは、
今では一番お稽古で活躍しています。
仕服の裂地は、「荒磯緞子」(左)と「宗雪切」(右)です。
平等に使っているつもりですが、
なぜか「荒磯緞子」の方が出番が多く、
皆さんも使いやすかったり、名前がが覚えやすかったりで、
登場回数は一番かもしれません。
道具冥利に尽きますね。幸せな道具です。
お稽古で毎日使われるようになったのは、ここ十年くらいですが、
何十年も使っていれば、大事に使っていても傷んできますね。
しばらくは「宗雪切」に頑張ってもらいましょうか。
そのうちに、好きな名物裂で新しい仕服をあつらえるのもいいかな。
なんだかそれも楽しみになってきました。
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