ミュー ・ 百花春至為誰開

月山・葉山・野菜つくり・短歌・スケッチ

初夏の朝日連峰 & 果樹園 ※寒河江市・柴橋

再訪・・・・・・・山百合咲くふるさと・・・・・・・・(1/3)

2009-07-24 | Weblog
昨年の丁度今頃・・・・・・・・・・・・・

夏の盛りの少し前

一人で

ドライブがてら

隣町の

山間の国道を走っていた


何か起こりそうな・・・・・・・・・・・・・・・

ふと

少年の頃の

無邪気な 冒険心が

突然 沸いてきて

国道から少し外れた

深い森の中に

入ってしまった


今にして思えば 

これが私の

千と千尋の神隠し・・・・・・・・・・・・

の 幕開きだった


あれから1年・・・・・・・・・・・・


今年もまた

山百合の

可憐に咲く姿に会いに行きたくて

いてもたっても

いられなくなってしまった


大江町十八才 2009/7/22 PM12時半頃

大江町の中心部から車でおよそ5分

ここまで来ると

車の数はめっきり少なくなって来た


周囲を全て深い緑に覆われた

山々が迫って来た


同上

途中 道路脇に車を止めた

先日

我が家のサッシュの

戸車を直してくれた

「何でも屋」さんの家(橙色の屋根のログハウス)

(何でも屋さんとは 私が勝手に付けた名前で 本当は○○鍵屋さん いつか気が向いたらこの何でも屋さんのことを書いてみたいと思っている)

を 崖の上から写真に撮った


同上 楢山

同上

更に5分ほど車を走らせた

突然視界の開けた場所が

眼の前に現れた


川を挟んだ向こう岸は

山ふところを走る

一本の道に沿って

集落が続いていた


この道は

朝日連峰の山奥へと連なる

この先

大きく視界が開けた場所は

ここが最後である・・・・・・・・・・・・


同上 貫見(ぬくみ)

町の中心部から車でおよそ15分

いよいよ山百合の花と1年振りの再会・・・・・・・・・・・

期待が膨らんだ


この集落の右側

山中奥深くに

山百合は咲いている


ふと・・・・・・・・・

去年とは

逆回りのコース

で 行ってみようという

思いが過ぎった


白い建物の

小学校脇の道から

山に入った


何かしら昨年とは違った

雰囲気だったが

そのまま車を走らせた



およそ5分程して

昼下がりの

妙に静まり返った

廃村のような

見知らぬにたどり着いた


大江町小清地区

同上

同上

同上

同上

同上

同上

およそ12~3戸足らずの集落

周囲を深い森に囲まれた

沢伝いに開けた

僅かな窪地のような所


茅葺屋根の民家が点在していた


いつか出会ってみたいと願っていた

幽玄の世界が残っている

故郷の光景が

紛れも無く

今  私の目の前にあった


同上

同上

くねくねと 曲がりくねった

坂道を暫らく登って行くと

突然

見晴らしの利く

高台にたどり着いた


眼下に

まるで時を忘れたかのような

静まり返った

異様な光景が拡がっていた・・・・・・・・・・・


ジィージィーとけだるく鳴き続ける

アブラゼミの声


ヒラヒラと身をかわす佳麗な舞い

の 三頭のモンシロチョウ


季節外れの

皺がれたウグイスの鳴き声


私は

高台に聳える

杉の巨木の木陰に座って

しばし

心地よい夢の世界へと・・・・・・・・・・・・・・・


同上

の端から端を

一回りするのに

そう時間はかからなかった


2~30分もいただろうか

家々の写真を撮ったりして

ぐるぐる回って歩いたが

結局

誰1人として

人に会うことはなかった


人のいる気配さえ感じることはなかった


僅かに軒先に干された

何枚かの白い下着や

玄関先に停まっている

灰色のオンボロ軽自動車が

唯一 人が生活している

気配を感じさせた


犬に吠えられることもなかった

猫の姿を見ることもなかった・・・・・・・・・・・・・・


短い時間で

とても不思議な体験

を したような気がした



私は間もなくを後にした

再び国道まで戻った

そして

山百合の咲く山中を目指した


山百合

山百合との1年振りの再会だった・・・・・・・・・・・


今年も実に見事な花を咲かせて

私をじっと待っていてくれた・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く