大阪水曜ほっと集談会一世です。
皆様、暑中お見舞い申し上げます。
森田博士の事実唯真の例えにも夏は暑いという言葉が度々出てきます。
先生の生きておられた時代は、エアコンも 扇風機もなかったかもしれませんが、それでも人々は生きる知恵を働かせて夏をしのいでいたと思います。
いつの時代も人々は何かしら 生きるための努力をしてきたのですね。
猛暑に加え相変わらず腰痛が治りません。
2~3年前から反射神経や記憶力、認知能力の衰えを感じます。
普通に生活するのも支障がありなかなかやる気が起こりません。
しかしながら そのような感情もあるがままに受け止めています。
森田を知らなければドクターショッピングを繰り返し不安を封じ込めようとしていたと思います。
いつもやる気があって100%健康で全ての体調が整ってるということはありません。
ところで話は変わりますが日本には、割れてしまった陶磁器をつなぎ合わせ漆で接着し、そのつなぎ目を金や銀の粉を塗って装飾して利用し続ける「金継ぎ」という伝統的な修復方法があるそうです。
今、この技法を、日本国内のみならず海外へも普及しようとする取組が始められているそうです。
創作かもしれませんが茶人、千利休の逸話にひび割れた茶碗といういうのがあることをご存じでしょうか?
大河ドラマでそのようなシーンを見たことがあります。
ひび割れた継ぎ目を欠陥と見なすのではなく、むしろ違う一服として肯定的に捉え、破損前と異なる趣を楽しむのです。
一服には心身にすべてを受け入れるという意味があるという説もあります。
日本人のわび、さびという美意識がそこに表れているといわれています。
森田的に解釈すれば症状や不安に翻弄される前の自分に戻ることを目指すのではなく新しい自分を発見し生きるのです。
日々何かしら不都合や 不完全感を感じながら これからもひび割れた茶碗として生きていくつもりです。
そこに森田博士の言われる日々新たにという発想や生き方が現れると思う一世です。
2023.7.25 一世