女優 樹木希林さんの「一切なりゆき」(文藝春秋)を読んだ。
深く何かを極めた人間だけが紡ぐことのできる言葉の数々に感動が止まらない。
それは、いつも平易で優しい。
随所に森田的な言葉があふれているので、ご紹介したい。
★絶対こうでなければならないという鉄則はない。
★人間でも一回ダメになった人が好きなんです。
★一見不公平のようでも、誰もが、何かを背負っている。
★存在をそのままに、あるがままを認めるってことかな。そうしたらずいぶん楽になりました。
★病というものを駄目として健康であることをいいとするだけなら、こんなつまらない人生はないだろう !
最後に私が一番好きな言葉を紹介したい!
★幸せというのは、「常にあるもの」ではなくて「自分でみつけるもの」
優秀な画家は、ありふれた景色から美を切り取り自己の内面を映し出す。
最近のモノがあふれた時代の中で、幸せは与えられるものと錯覚するのは、止む得ないかもしれない。
しかし、幸せは親から、パートナーから学校から、会社から、政治から与えられるべきと思うと、イライラが絶えず
いつも不満足な感情にとらわれる。
幸せを感じる感性をもっともっと磨きたいと切に思った。
PS
私の個人的な感想なので、直接手に取ってご一読ください。