「大阪水曜ほっと集談会」公式ブログ

12月17日(火)20時~・12月18日14時~(ZOOM)にてリモート集談会&忘年会を開催します

1枚の写真

2020年06月30日 06時19分49秒 | コラム 

「1枚の写真」

 

新型コロナウイルスで職場の休業要請の間、自宅でかたづけをしていて1枚の写真を見つけた。

小学生の時に4歳年下の弟と新幹線の中で撮った写真だ。

幼いころの弟が、よそ行きの服を着ていて可愛い。

弟とは、同じ小学校・中学校で高校は違ったが同じ地元の公立高校に通った。

そして大学も、関西の私立大学にそれぞれ進学し関西の企業に就職した。

やがて私は20代で転職し、同じ時期に弟から相談があり彼も転職した。

偶然同じ年に結婚し長女は同い年で、共に子供も2人であった。

振り返ると彼はいつも私の後を歩んでいることに気が付いた。

転職後の私は、人間関係が下手で自己主張が強く組織の中で常に浮いていた。

他方弟は、上司からも可愛がられ部下からも慕われ順調に昇進した。

そんな弟が、私には心の中で自慢だった。


しかしながら、彼との別れは3年前に予期せぬ形で突然訪れた。

くも膜下出血と言う病が突然弟を奪い去ったのだ。

パニックで苦しい時夜中に、弟に何度も電話をした。

彼は黙って私の話を聴いてくれた。

私は心が落ち着いた。

そのような優しかった弟に私は何もしてやることが出来なかった。

逆縁(年若いものが先に亡くなること)の苦しみを体験された方は、この悔しさをわかっていただけるのではないか?

森田療法と言う日本独自の精神療法の創始者である、森田 正馬博士もまた、逆縁を経験された方である。

若い頃には弟様を、そして晩年には、たったひとりのお子様であったご長男を亡くされている。

以下「自覚と悟りへの道」p221より抜粋

「私の、現在の気持ちをいえば、たとえ自分は地獄に落ちても、気が狂ってもいいから、ただ子供に会いたいという心でいっぱいです。

つまり私の心は、けっして自分の事に内向的に動いているのではなく、ただ一途に子供の事を思い、子供の事を悲しむだけであります。

それが純情というものでありましょう。」

この一文を50代で弟の病死の直後に読んだとき、森田 博士ではなく同じ神経質を共有する一人の人間としての森田 正馬に出会ったような気がした。

そして文字が霞んで、涙がとまらなかった。

私が何もなすこともなく、だらだらと過ごした1日は、弟が生きようとして叶わなかった1日である。

仕事から疲れて帰ると、写真を見ながら、弟に褒めてもらえた1日であったのか?

自問自答を繰り返している私である。

 

by 一世(いっせい)


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不安の時代を生きる。

2020年06月20日 21時21分04秒 | コラム 

大阪水曜ほっと集談会 一世(いっせい)です。

未知なる新型コロナウイルス感染症そして回復の出口の見えない経済活動、さらに自然災害の脅威等次から次へと私たちは、不安に翻弄されています。

このような時代だからこそ、不安を排除するのではなく不安と共存し「あるがまま」に受け止める森田療法の考え方が私たちに癒しと希望を与えてくれるのではないでしょうか。

以下毎日新聞デジタルに掲載されました、森田療法に関する記事です。

是非ご覧ください。

 

以下のURLをクリックしてください。     

https://mainichi.jp/sc/articles/20200611/hrc/00m/070/003000d


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小さな一歩がやがて道になる?

2020年06月17日 21時28分38秒 | 集談会日記

大阪水曜ほっと集談会一世です。

先程集談会から帰ってきました。

車での往復200キロ、疲れていないと言えば嘘になりますが、

なぜか心が軽いのです。

3密対応など心配していましたが、杞憂であったと思います。

しかしながら正直、本日ようやく集談会を再開することが出来たことに安堵しています。

5ヶ月ぶりに集談会の仲間と会うことが出来て、コロナの自粛生活など近況をじっくりと語り合いました。

改めて年代も、職業も、性別も関係なく語り合える仲間のすばらしさを実感しました。

話題も、仕事、子育て、孫の話、病気の話や趣味、職場の人間関係、家族の事となんでも話が出来ます。

お互いが先生であり、生徒であるのが私たちの集談会の魅力でしょうか。

小さな一歩ですが、やがて道になると信じてこれからも集談会を続けます。

 


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6月17日(水)大阪水曜ほっと集談会再開

2020年06月16日 12時09分59秒 | 集談会日記

大阪水曜ほっと集談会 一世です。

明日5ヶ月ぶりに集談会を再開します。

皆様にお会いできますことを心より楽しみにしております。

〇6月17日(水)13:30~17:00

〇大阪中央公会堂

〇淀屋橋駅徒歩 5分 大阪市役所隣です。

〇参加費会員500円

皆様にお願い

※新型コロナウイルス感染症対策のため参加人数を9名までと致します。

※参加をご希望の方は事前に発見誌連絡先までご連絡をお願いいたします。

※参加される方は、事前に必ず検温及びマスクの持参をお願いいたします。

※当日消毒液は用意いたします。

※3蜜防止のため2か所換気を行います。

※席は、間隔をあけて着席をお願いいたします。

以上よろしくお願いいたします。

 

 


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~偏らない心~須磨寺での出会い

2020年06月11日 19時46分53秒 | コラム 

大阪水曜ほっと集談会 一世(いっせい)です。

梅雨入りが報じられましたね。

さて、私は、古いお寺や歴史を訪ねる事が大好きなのですが、先日かねてより、どうしても行きたかった須磨寺に行ってきました。

須磨寺【正式名は上野山福祥寺(じょうやさんふくしょうじ)】ですが、

古くから「須磨寺」の愛称で親しまれています。

「源平ゆかりの古刹」として全国的に知られており歴史好きには、魅力の宝庫です。

広大な敷地を歩いていると、源平の武将の声なき声が聴こえてくるようです。

須磨寺に行ったのには、2つの目的がありました。

ユーチューブで法話を配信されている副住職の小池 陽人(こいけ ようにん)先生にお会いしたかったこと。

以前NHKで取り上げられた書家で、大河ドラマ「平清盛」の題字を書かれた、

金澤 翔子さんが書かれた扁額(へんがく)が見たかった事。

須磨寺に奉納されている)

本当に幸いな事に、この二つが叶いました。

金澤 翔子さんの書はとても力強く、躍動的で見えない力をいただいた気がします。

慈眼視衆生(じげんじしゅじょう)と書かれた書の意味は、

「観音様は、いつも慈しみの眼差しで私たち生きとし生けるものすべてを視ておられる」とのことです。

小池先生の法話の中である外国人の男性が、仏教における正しいとは、どういうことですか?と質問されていました。

それに対して、小池先生は「大乗仏教における正しいとは、偏らないことです」と即答されていました。

私は、感動しました。答えは、もちろんすごいのですが、質問がすごい!

あるがままを説く森田療法の創始者、森田 正馬博士も調和、中庸という言葉を盛んに使われています。

私たちは、ともすれば自分が絶対で常に正しいという視点で物事を見るのですが、そのことにより人間関係に苦しみが生じるのかもしれません。

そう感じながらも、人の話を聴かず還暦を前にしても尚言い訳、自己主張ばかりを繰り返している私です。(笑)

 


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