8月30日、台風はまだはるか南の海上にあった。
天気予報をみながら台風21号が日本に近づく前に帰って来られると
よんで甲州行きの旅館を予約した。9月3日出る計画で。
急遽大急ぎで荷物を作りその日の内に荷物を旅館に送りだした。
ずいぶん山の中のようなので日数の余裕を見込んで。
ところが急に台風の速度が速くなり日程を早めようと旅館に電話したところ
9月1日は土曜日で満室だという。仕方がないので9月2日に変更して
翌日の下部温泉の旅館にも電話で交渉、変更した。
ところが荷物は追跡したところ3日宿泊の計画だったので
身延のクロネコヤマトに止め置かれている。そこにも連絡して
間に合うように届けてくれるように依頼。
こうして9月2日、新幹線と身延線を乗り継いで身延駅に到着。
お迎えのバスに乗り富士川に沿ったくねくねの山道を走ること1時間
で「慶雲館」に到着。お部屋は16畳の座敷に8畳の次の間、4畳の
ソファーのある部屋、4畳の踏み込み。2人では使いこなせない広さ
で、食事もおもてなしもかけ流しの温泉も最高だった。
翌日10時ころ送りのバスで身延駅まで送ってもらって、そこから
タクシーで久遠寺の門前町へ。
タクシーのドライバーと交渉してこの先下部温泉の旅館に着くまで
貸し切りにして名物の「湯葉料理」のお昼を食べて久遠寺の三門
から急な坂を上り本堂まで。龍の天井画などを拝観して、日蓮上人
の伝説などを説明してもらいながら途中さかさ銀杏の寺院などを見物して
旅館へ。有形文化財の旅館で「大市館」という。
ところがワイン飲み放題など飲兵衛にはよいけれど、何しろ古い旅館で
温泉がいくつもあるけれど地下に狭い階段を上り下りしなければならない。
こういう旅館は下北や城崎の外れの由緒ある旅館で懲りていたのに
3度目の失敗になった。ほかのホテルが3時チエックインだけれど
ここは1時だったので久遠寺参拝の後の時間つぶしの心配がないと
決めたのだった。
この夜のテレビは翌4日に台風が日本上陸と言っている。
マッサージを呼んで揉んでもらいながら義妹と明日の朝早くに
ここから逃げ出そうと相談して、朝食を断ってクライスラーで(この旅館のうり
の一つ)下部駅まで送ってもらい、身延線の急行に乗り静岡で新幹線に
乗り換えて10時半には帰宅した。
身延線は台風20号の時も運休したと聞いていたので、今回もきっと
運休すると心配しての決断だったが、その後新幹線も運休したので
早めに決断したのが正解だった。幸い傘の出番なしですんだ。
この日(4日)の夜は台風進路の東側なので吹き荒れて怖かった。
夜、ガチャーンと大きな音がしたので植木鉢でも倒れて割れたかと思って
いたらお隣の屋根瓦が我が家の敷地内に落ちたのらしい。
飛んできた木の葉で玄関前などが汚れたので早速いつも草取りに
来てくれる人に電話したら明日朝空いているので夫婦で来てくれるとのこと。
余計なもの入りになるけれど、関西の酷い状況を見てはまだありがたいと
思わなければ罰が当たる。
とにかく慌ただしい1週間であった。