しばらく未読小説ストックが枯渇してて・・・久々です
死後2週間ほどで実の娘に発見された50代夫婦の無理心中の死体。死体以外にも異臭を放つ現場。つつましやか・・・と言うか貧困にその家には数万本とも思われるちくわに埋め尽くされていた。鴨居で首を吊った男の上着のポケットにはやたら長い遺書と思われるものが。その遺書は次の言葉で始まっていた・・・
「私はチクワに殺されます」
その男の手記、娘へのインタビュー、そして事件の真相へと・・・描かれた200ページに満たない短めの作品です。
しかしチクワ・・・今回も斜めから入ってきました(笑) ミステリィとホラーのハイブリッド型の作品ですね。最初の手記の章が個人的に読みづらく・・・ああ、御手洗物とかでもそういうことあるなとか踏んばって・・・読み切りました。笑いの基本は緊張と緩和by桂朱雀さんでしたか藤山寛美さんでしたか・・・ホラーやミステリィもそうですね。そういう意味では真っ当な組み立ての作品かと。興ざめしない感じで丁度よい終焉とホラーとミステリィの融合具合。過去作含めて3作中では一番薄めかも知れませんがまずます楽しめた感じでしょうか。
割と・・・面白かったです。
作者過去作感想
「クローズドサスペンスヘブン」 五条 紀夫
「イデアの再臨」 五条 紀夫
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