浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

偉大なる光の王に導かれ
我が身は動き口は語らん

「講演集」より。

2014-05-25 04:24:17 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御著書「愚か者の独り言」より ~


                 講演集 一


        「姑にできる限りを尽くした例話」


この間、大阪の資産家で財産が何兆円というお宅の若い奥さんと
ご縁がありました。
ここのおばあちゃんが先日亡くなられたのですが、
半身不随となって以来九年間寝たきりだったそうです。
この若い奥さんが九年間お世話をされたのですね。
いい加減くたびれます。しかもこのおばあちゃんは喜びが少なく、
一言も感謝の言葉を言われない。
それで「私は何の為におばあちゃんの世話をしなければいけないのか、
とてもつらいです」と言って、相談に来ておられたのです。

「おばあちゃんが喜んでくれてもくれなくても、或いは謗っても、
あなたは精一杯尽くしなさい。
喜ぶ喜ばないは関係ないので、自分にできるだけ尽くしてみなさい。
やがておばあちゃんがこの世を去られました時に、あなたはあんな
難しいおばあちゃんに、よくこれだけのことがさせてもらえたと、
御自身の心に満足感、喜びが与えられます。
それはおばあちゃんの為にするのと違います。
自分自身の為にするのです」と話しておりましたら、
お陰で自分の心が楽になって、
おばあちゃんが喜ぶ喜ばないは気にならなくなりました。

これだけのことをさせてもらおう、尽くさせてもらおうということで、
いよいよ亡くなられる前に私の話をテープ起こししたものを読んであげたり、
お話のテープを聞かせてあげたりしたそうです。
家の側におばあちゃんの実の娘さんもおられるそうですが、
娘さんがおばあちゃんの介抱に来られても、終わり頃にはもう受け付けない。
というのもお嫁さんが尽くしておられる程には、
実の親子でも尽くしておられないから、拒否反応を起こすのですね。
すっかりお嫁さんに頼って自分の娘よりも頼りにされたのです。


              ~ 感謝・合掌 ~





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