恩師のご著書「講演集」より
講演集、 三
聖書に説かれた深い意味
先の続き・・・
自分の可愛い子供、
その子供にできた可愛い孫を殺して私の所に持ってきなさいという親が、
どこの世界にあるでしょうか。
親を信じるのだったら、子供を殺して持ってきなさいなんて、
そんなひどいことの言える親は、あるはずがないです。
表の意味だけを見ますと、「神様って恐い人だなあ、アブラハムにわが子を
殺して連れて来いとおっしゃった」ということになってしまいます。
しかし、文字の底に秘められた意味を理解することが大事です。
文字の底にある言葉を読み取らないと、とんでもないことが起きます。
神様とは、幼な子に注いでいただくお母さんの心です。
自分を燃え上がらせ、自分が犠牲となって、その子の為に尽くそうとする
母の心がそのまま神の心です。
「山より高き父の恩、海より深き母の恩、いつしか頭(こうべ)の霜白く、
衰えませる父母に、子は如何にして報ゆべき、幼な子一人育つれば花の
顔(かんばせ)色あせて、いつしか頭の霜白く」と、
「父母恩重経」にありますように、ほんとうに子供一人育ていただくのに、
お母さんはどんなに苦労されるか分かりません。
その無償の愛こそ、神様の心と思わせてもらって間違いありません。