浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

自我越えて肉の己れを
捨し時 神と我とは
一つなる知る

「御垂訓」

2021-04-26 00:57:59 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
 
恩師のご著書「講演集」より

             講演、四

          えびす詣でと、大黒様


先の続き・・・

或る若い衆がいて、仕事嫌いのなまくらで、
何とか仕事をせずにお金を儲ける方法はないものかと考えまして、
「一度、大黒様に打ち出の小槌を振ってもらったら、
福が出るかも分からない」と思って、
大黒様に願かけをしたのです。
仕事もせず、毎日毎日、
「どうぞ、打ち出の小槌を振って小判を出してください」
とお参りを続けて、満願の日になりますと、
突然、大黒様が打ち出の小槌を
振ったそうですね。

いよいよ小判が出るのかと思っておりますと、
大黒様がこのようにおっしゃったそうです。
「この槌は宝与える槌でなし、なまくら者のどたま打つ槌」つまり、
一生懸命働いたら、福は入るものだというこを教えておられるのです。

仕事をしない者は頭を打ってやると言って、
槌を持っておられるのだそうですね。
そんな大黒様に対して、「どうぞ、福を出して下さい」と言って、
お参りするほうがおかしいのです。


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