『サキの忘れ物』 津村記久子 新潮社
ある日、千春はバイト先の喫茶店で客が忘れていった一冊の本を手にする。それは誰からもまともに取り合ってもらえなかった彼女がはじめて読み通した本となった。十年後、書店員となった千春の前に現れたのは。人生は、ほんとうにちいさなことをきっかけに動きだす。たやすくない日々に宿る僥倖のような、まなざしあたたかな短篇集。
バラエティに富む短編集。表題の『サキの忘れ物』は、サキちゃんという女の子の忘れ物かと思ったら、忘れ物がサキ短編集だったという。本棚にある『サキ短編集』は、中身をすっかり忘れているので、読み直してみようと思った。読後感がいい。
『真夜中をさまようゲームブック』は、自分の選択で話の筋が変わっていくもの。私は、殺されてばかりで、幽霊や素敵な異性に会わずじまいであった。人生って選択の積み重ねだよなあと思った。
『隣のビル』『ペチュニアフォールを知る二十の名所』『喫茶店の周波数』『行列』などよかった。結構好き。
ある日、千春はバイト先の喫茶店で客が忘れていった一冊の本を手にする。それは誰からもまともに取り合ってもらえなかった彼女がはじめて読み通した本となった。十年後、書店員となった千春の前に現れたのは。人生は、ほんとうにちいさなことをきっかけに動きだす。たやすくない日々に宿る僥倖のような、まなざしあたたかな短篇集。
バラエティに富む短編集。表題の『サキの忘れ物』は、サキちゃんという女の子の忘れ物かと思ったら、忘れ物がサキ短編集だったという。本棚にある『サキ短編集』は、中身をすっかり忘れているので、読み直してみようと思った。読後感がいい。
『真夜中をさまようゲームブック』は、自分の選択で話の筋が変わっていくもの。私は、殺されてばかりで、幽霊や素敵な異性に会わずじまいであった。人生って選択の積み重ねだよなあと思った。
『隣のビル』『ペチュニアフォールを知る二十の名所』『喫茶店の周波数』『行列』などよかった。結構好き。