『君のクイズ』 小川哲 朝日新聞出版
生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになる。
クイズって奥深いと思った。問読みのアナウンサーの口の形で次の文字を予想したり。誤読三兄弟、日本一低い山などクイズに関するミニ知識もあり、おもしろい。
そして、決勝の問題を振り返りながら、自分の人生に思いをはせる構成が秀逸。
ラストは、ほろり。いや、そのほろりを返してくれ~。思わぬ展開に目が点になった。
いやはや、スゴイ本。おもしろかったです。
『存在のすべてを』 塩田武士 朝日新聞出版
平成3年に発生し、世間を震撼させた前代未聞の二児同時誘拐事件。 一人はすぐ保護され、一人は三年後突然現れた。あれから30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。空白の三年間、被害男児は、どこでどのように過ごしていたのだろうか。
ぐいぐい読ませる、重厚な作品だった。被害男児と疑似親子として暮らした夫婦との別れのシーンでは、泣いてしまった。
被害男児と夫婦の幸せをひたすら祈る。
生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになる。
クイズって奥深いと思った。問読みのアナウンサーの口の形で次の文字を予想したり。誤読三兄弟、日本一低い山などクイズに関するミニ知識もあり、おもしろい。
そして、決勝の問題を振り返りながら、自分の人生に思いをはせる構成が秀逸。
ラストは、ほろり。いや、そのほろりを返してくれ~。思わぬ展開に目が点になった。
いやはや、スゴイ本。おもしろかったです。
『存在のすべてを』 塩田武士 朝日新聞出版
平成3年に発生し、世間を震撼させた前代未聞の二児同時誘拐事件。 一人はすぐ保護され、一人は三年後突然現れた。あれから30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。空白の三年間、被害男児は、どこでどのように過ごしていたのだろうか。
ぐいぐい読ませる、重厚な作品だった。被害男児と疑似親子として暮らした夫婦との別れのシーンでは、泣いてしまった。
被害男児と夫婦の幸せをひたすら祈る。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます