「あのよこのよ」 2024年5月3日(金祝) ~ 5月10日(金) 東大阪市文化創造館 Dream House 大ホール
ネタバレあり。(見間違いや聞き間違えがあると思いますが、ご容赦ください。時間軸がずれているところもあると思います)
地獄で閻魔に罪人が舌を引っこ抜かれそうになるが、罪人の舌がどんどん長く伸びていって。実はこれは、浮世絵師・刺爪秋斎が描いた絵。というオープニング。
明治初期、浮世絵師・刺爪秋斎は、新政府を批判したとして牢屋に入れられていた。だが、初犯ということもあり釈放され、迎えに来た弟の喜三郎と保土ヶ谷宿にある又一郎の居酒屋にいた。秋斎は、喜三郎からメガネを出所祝いとしてもらい、喜んでかける。そこに居合わせた又一郎の妹フサは、未来が見える能力があるらしい。フサから秋斎に「若くて美しい女性」が見え、その女性が秋斎の未来を決めるという。そこへ美しい女性・ミツが行李を抱えて現れる。居酒屋に居合わせた勘太と待ち合わせをしていたらしい。そこへ、突如銃と刀を持った男たちが現れる。男たちの目的は、ミツの持っている行李の中身のようだ。秋斎は、喜三郎とともに男たちと大立ち回りを繰り広げる。血しぶきは赤い蜘蛛の糸(歌舞伎でよくあるやつ)で、秋斎は、ほとんどやっつけ、死体を猛烈な勢いで描き始める。果たして、この始末はどうするのか?行李の中身は何なのか?
フサ役の池谷のぶえさんが、いい!すごくよかった。又一郎役の村木仁さんは、コミカルでつかみどころがなくて。邏卒(明治の初め、警察業務をしていた人。薩摩人が多かった。邏卒は、高圧的態度で評判が悪く、警察が引継ぐ形で「巡査」と改称した。そのため、邏卒が存在したのは三年ほど)の中村梅雀さんは、憎たらしさ、冷酷さが。喜三郎役の大窪人衛さんは、愛らしさが魅力。そして、安くんは。大立ち回りができるほど元気になってよかったねとしみじみ思った。舞台のライトが影響しないように、メガネをかけさせてもらえてよかった。雰囲気とういうか ただずまいが秋斎だった。
ミツは、慶喜の側室。行李の中身は、錦の御旗ではないかと疑う秋斎たち。ミツと勘太は、幼馴染で 一緒になるためミツが逃げ出したらしい。大立ち回りの間にミツと勘太は逃げ出すが、ミツは川に落ちたのか行方がわからなくなる。ころりが流行り、多くの人が死に、さびれた寺の敷地?にフサや秋斎は、死体を捨てに行くことに。そこには、フサたちの父ロクが行方不明の息子(フサと又一郎の兄弟)が心配で成仏できずにいた。そのせいで、人が怖がって近づかないのである。フサは、幽霊が見えるが、秋斎も見えると言う。どうも、メガネが返り血を浴び、見えるようになったらしい。そこへ、行李を持ったミツが現れる。ミツは川に落ちたのではなく、気絶していたらしい。秋斎はミツを勘太と待ち合わせる横浜へ送り届けることに。
一方、又一郎の居酒屋では、ミツが横浜にいるので勘太を送り届けることになる。しかし、勘太も行李を持っている。勘太は、行李の中身は不老不死の薬で売りたいのだという。又一郎は、行方不明の弟が薬の仲介をするので頼るといいと言うが。
横浜に行く途中で邏卒や男たちに行李の中身をよこせと迫られる。実は、行李の中身はアヘンだった。勘太が盗んだ?ものらしい。さらに、ミツは、慶喜の側室ではなく、足抜け女郎。しかも、居酒屋で男たちが襲ってきた時、逃げる途中に銃で撃たれてミツは死んでいた。(古寺で会った時、フサや秋斎は幽霊が見えるので普通に話していた)いろいろと怒涛の勢いで覆されて、何が何だか。あの世もこの世もわからないような状態に。
最後の場面の背景はすばらしかった。ライトで美しい桜が咲き乱れるようにも、火星のように赤い月が不気味に赤く照らすシーンにも。
不思議な話だった。意外にコミカルでくすくす笑ってしまった。そして、人生いろいろあって翻弄されることも多いけれども、がんばって生きていくしかないかなと思ったりした。
カーテンコールで安くんが、天を指さしたのは、前日に亡くなった、敬愛する唐十郎さんのことを示していたのだろうか。
劇場に行くために近鉄奈良線に乗ったら、鹿推しだった。
吊り革
床
ネタバレあり。(見間違いや聞き間違えがあると思いますが、ご容赦ください。時間軸がずれているところもあると思います)
地獄で閻魔に罪人が舌を引っこ抜かれそうになるが、罪人の舌がどんどん長く伸びていって。実はこれは、浮世絵師・刺爪秋斎が描いた絵。というオープニング。
明治初期、浮世絵師・刺爪秋斎は、新政府を批判したとして牢屋に入れられていた。だが、初犯ということもあり釈放され、迎えに来た弟の喜三郎と保土ヶ谷宿にある又一郎の居酒屋にいた。秋斎は、喜三郎からメガネを出所祝いとしてもらい、喜んでかける。そこに居合わせた又一郎の妹フサは、未来が見える能力があるらしい。フサから秋斎に「若くて美しい女性」が見え、その女性が秋斎の未来を決めるという。そこへ美しい女性・ミツが行李を抱えて現れる。居酒屋に居合わせた勘太と待ち合わせをしていたらしい。そこへ、突如銃と刀を持った男たちが現れる。男たちの目的は、ミツの持っている行李の中身のようだ。秋斎は、喜三郎とともに男たちと大立ち回りを繰り広げる。血しぶきは赤い蜘蛛の糸(歌舞伎でよくあるやつ)で、秋斎は、ほとんどやっつけ、死体を猛烈な勢いで描き始める。果たして、この始末はどうするのか?行李の中身は何なのか?
フサ役の池谷のぶえさんが、いい!すごくよかった。又一郎役の村木仁さんは、コミカルでつかみどころがなくて。邏卒(明治の初め、警察業務をしていた人。薩摩人が多かった。邏卒は、高圧的態度で評判が悪く、警察が引継ぐ形で「巡査」と改称した。そのため、邏卒が存在したのは三年ほど)の中村梅雀さんは、憎たらしさ、冷酷さが。喜三郎役の大窪人衛さんは、愛らしさが魅力。そして、安くんは。大立ち回りができるほど元気になってよかったねとしみじみ思った。舞台のライトが影響しないように、メガネをかけさせてもらえてよかった。雰囲気とういうか ただずまいが秋斎だった。
ミツは、慶喜の側室。行李の中身は、錦の御旗ではないかと疑う秋斎たち。ミツと勘太は、幼馴染で 一緒になるためミツが逃げ出したらしい。大立ち回りの間にミツと勘太は逃げ出すが、ミツは川に落ちたのか行方がわからなくなる。ころりが流行り、多くの人が死に、さびれた寺の敷地?にフサや秋斎は、死体を捨てに行くことに。そこには、フサたちの父ロクが行方不明の息子(フサと又一郎の兄弟)が心配で成仏できずにいた。そのせいで、人が怖がって近づかないのである。フサは、幽霊が見えるが、秋斎も見えると言う。どうも、メガネが返り血を浴び、見えるようになったらしい。そこへ、行李を持ったミツが現れる。ミツは川に落ちたのではなく、気絶していたらしい。秋斎はミツを勘太と待ち合わせる横浜へ送り届けることに。
一方、又一郎の居酒屋では、ミツが横浜にいるので勘太を送り届けることになる。しかし、勘太も行李を持っている。勘太は、行李の中身は不老不死の薬で売りたいのだという。又一郎は、行方不明の弟が薬の仲介をするので頼るといいと言うが。
横浜に行く途中で邏卒や男たちに行李の中身をよこせと迫られる。実は、行李の中身はアヘンだった。勘太が盗んだ?ものらしい。さらに、ミツは、慶喜の側室ではなく、足抜け女郎。しかも、居酒屋で男たちが襲ってきた時、逃げる途中に銃で撃たれてミツは死んでいた。(古寺で会った時、フサや秋斎は幽霊が見えるので普通に話していた)いろいろと怒涛の勢いで覆されて、何が何だか。あの世もこの世もわからないような状態に。
最後の場面の背景はすばらしかった。ライトで美しい桜が咲き乱れるようにも、火星のように赤い月が不気味に赤く照らすシーンにも。
不思議な話だった。意外にコミカルでくすくす笑ってしまった。そして、人生いろいろあって翻弄されることも多いけれども、がんばって生きていくしかないかなと思ったりした。
カーテンコールで安くんが、天を指さしたのは、前日に亡くなった、敬愛する唐十郎さんのことを示していたのだろうか。
劇場に行くために近鉄奈良線に乗ったら、鹿推しだった。
吊り革
床
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