ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

相楽園と兵庫県公館

2016-04-23 19:57:30 | 日記
 ちょっと用事で元町へ。兵庫県庁の前のつつじは満開です。つつじの甘い香りに包まれています。

 小さい頃、両親に連れられ、相楽園につつじを見に行ったことを思い出して、相楽園に行きました。
入ってすぐの蘇鉄園のソテツ
 樹齢300年だとか。プラントハンター西畠清順さんの本を読んだ時に、外国ではソテツが人気と書いてあったような気がします。その時は、「ソテツっていいか?」と思いましたが、蘇鉄園を見たら、ソテツもいいと思いました。
旧小寺家厩舎(重要文化財)
元神戸市長小寺謙吉氏が明治43年頃に建てた厩舎。
旧ハッサム住宅(重要文化財)
 旧ハッサム住宅が公開されていました。(2016年4月22日~5月8日)英国人貿易商ハッサム氏が明治35年位に建てた住宅を移築したもの。建物左に見えるレンガの四角いものは煙突。阪神・淡路大震災の時に、屋根から落ちたそうです。
旧ハッサム住宅の調度品も素敵
階段の裏にもこんな彫りが
暖炉

日本庭園
残念ながら、つつじはまだ早かったようです。
船屋形(重要文化財)
江戸時代、姫路藩主が河川の遊覧に使っていた「川御座船」の屋形部分を陸上げしたもの

大クスノキ

元町駅に下りていく途中で、兵庫県公館が一般公開されていたので、ついでに寄ってみました。(迎賓館部門は毎週土曜日に公開)
北玄関より
明治35年に建設されましたが、戦時中の空襲で内部を焼失。昭和60年に兵庫県の公館として整備されたそうです。
大会議室 シャンデリアが見事です
シャンデリアのアップ
兵庫県の花・のじぎくをモチーフにしています
廊下の電気もオシャレ
貴賓室
皇室の方が神戸に来られた時に使うのはこの部屋だそうです。天井のへりが丸みを帯びているのが素敵です。
貴賓室の前室のカーペット
兵庫県の花・のじぎくを正面から描くと皇室の菊の御紋と似ているので、花は横向きになっているのだとか。
会議室のイスの飾り
ボランティアの方のお話では、フクロウをかたどっており、兵庫県民の不苦労(フクロウ)を祈念しているそうです。また、別のボランティアの方によると、戦災で焼け残った正面玄関の上のアーチの飾りをアレンジしたものだそうです。
 3階の各部屋には美術品が展示してあります。元永定正さん、横尾忠則さん、和田桐山さんなどの作品がありました。無料で芸術作品も見ることができるなんて!
 ボランティアの方が、正面玄関のアーチ部分、門の左脇にある丸い屋根(スレート葺きを丸い形にするのは難しいらしいです)、庭にあるロダン工房の男性像の彫刻と見どころを教えてくれました。しかし、正面玄関と丸い屋根の建物は工事中で足場に覆われ見ることができませんでした。残念。工事が終わったら見に行こうっと。


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「信貴山縁起絵巻」

2016-04-21 21:27:38 | 美術鑑賞
特別展〔国宝〕信貴山縁起絵巻 朝護孫子寺と毘沙門天王信仰の至宝 2016年4月9日~5月22日 奈良国立博物館


入り口には飛鉢と米俵が空中にうかんでいる
●信貴山縁起絵巻(国宝)
 毘沙門天の聖地として聖徳太子が創建したと伝えられる信貴山朝護孫子寺。その中興の祖である命蓮をめぐる奇跡を描いた絵巻で、山崎長者巻、延喜加持巻、尼君巻の三巻を展示。
・山崎長者巻・・・托鉢のために命蓮が法力で山崎の長者のもとに飛ばした鉢が米倉をのせたまま空に舞い上がる。鉢を追いかけて信貴山にやってきた長者に命蓮は、米俵のみ返すと約束する。鉢に米俵を一つのせて飛ばすと、他の米俵も連なるように空を飛んで長者の家の庭に落ちた。
 倉から飛び出る鉢の空気の流れが描かれているのが現代の漫画のよう。米倉をのせて飛んでいく鉢を見て右往左往している人々や長者の従者が手鼻をかんだり(鼻水の飛び出る様子も線で表されている)草鞋を結んだりするのがおかしい。また、米俵の飛ぶさまが、リズミカル。
・延喜加持巻・・・延喜の帝(醍醐天皇)の病気を治すため、命蓮は、信貴山にいたまま加持祈祷を行う。その祈祷が成就した証として命蓮は、護法童子を飛来させ、帝の病は平癒したという。
 護法童子は蓑をかぶっているのだと思っていたら、剣の鎧だと知って驚いた。里山の風景がのどかで美しい。
・尼公巻・・・信濃の国の尼公が東大寺大仏のお告げにより、信貴山へ行き、弟の命蓮と再会する。
 乳をほり出して洗濯する女や犬を棒で追い払う男などの市井の人々の風俗がおもしろい。追い払われる犬の白いほうは、吠え声が線で表されている。東大寺の場面では、尼公が祈ったり、うたた寝したりと一つの場面に尼公をたくさん描くことで時間の経過を示しているらしい。
●地獄草紙(国宝)
 鉄鎧所では、鉄臼で人間をミンチにしている。キャー、地獄だあ。
●金光明最勝王経金字曼荼羅 第六塔(国宝)
 塔がお経の文字で構成されている。すごいと思うが、案外気づかずに素通りしている人が多いみたいだ。
●聖徳太子童形坐像(重要文化財)
 色や模様がかなり残っている
●武具類(重要文化財)
 楠正成の兜の金具に菊水の模様があり、菊水煎餅(楠正成を祀った湊川神社の前にある菊水總本店の菊水模様のある瓦煎餅・神戸名物)を思い出した。
●武田信玄書状&松永久秀書状
 日本史で知っている武将の書状を見ることができてうれしい。武田信玄は字がうまいと思う。

 平日の閉館2時間前に入館する。すいていてビックリ。日本三大絵巻の一つが全三巻全場面を展示しているというのに・・・。まあ、ゆっくり見られてよかったけれども。閉館30分前には、信貴山縁起絵巻の前にはほとんど人がいないので、自分のペースでゆっくりとアニメーションを見るように見ることができた。国宝もいっぱいあり、おすすめ。
 ちなみに日本三大絵巻とは、信貴山縁起絵巻、伴大納言絵巻、源氏物語絵巻。鳥獣人物戯画を入れると四大になる。絵巻物好きの私は、去年の鳥獣人物戯画、今回の信貴山縁起絵巻と二つ制覇。と思っていたら、2006年に信貴山、源氏物語、鳥獣戯画、地獄草紙を見ていたことが図録から判明。さらに、1990年の日本国宝展で四大絵巻を見ていたこともわかる。・・・。過去に見たものも初めて見たかのように感じることができるのは、幸せなことだと思おう。

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我が家のベランダのお花たち

2016-04-20 21:15:36 | 日記
街では、八重桜や花水木が満開です。我が家のベランダもパンジーがこぼれるように咲いています。他のお花も咲き始めました。

つぼさんご

都忘れ

鳴子ゆり

鯛釣り草

ジャスミンもバラもつぼみがふくらみ始めました。花が咲くのが楽しみです。
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『漁港の肉子ちゃん』

2016-04-19 17:55:21 | 
『漁港の肉子ちゃん』 西加奈子 幻冬舎文庫
 男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、キクりんは北の町に流れ着いた。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働き始める。太っていて不細工で、明るい母。しかし、娘のキクりんは、そんな母をさめた目で見ている。港町に生きる肉子ちゃん母娘と人々の息づかいを活き活きと描く。
 本を読んでいて、時々、ぷっと吹き出してしまう。西加奈子さんの作品は、全体にユーモアがある。それでいて、ホロリとさせるところがいい。肉子ちゃんの愚かともいえる、すべてを包み込むような明るさや優しさがいい。病院でのサッサンの言葉もいい。
 しかし、関西弁になじみがない人でも、このおかしみがわかるかなあ?
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『神戸、書いてどうなるのか』『鹿の王』

2016-04-18 16:38:17 | 
 熊本地震の被災者の皆さま、お見舞い申し上げます。
 大分の両親は無事だが、とにかく余震が ひっきりなしにあって怖いらしい。もし、地震で孤立しても、戦時中のことを思えば、ご飯が食べられないとかお風呂に入れないことは、へっちゃらだ!と戦中派の母は、鼻息も荒く語る。リュックに通帳、印鑑、小銭、水、パン、チョコを入れて玄関に置いて、すぐ避難できるようにしているとか。寝るときは鍋(ヘルメット代わり)を横に置いているとか。戦時中を生き抜いただけあって、元気である。しかし、今は気を張っているが、これが長く続くと疲れが出てくるのではないかと心配だ。早く地震がおさまることを祈るばかり。

『神戸書いてどうなるのか』 安田謙一 ぴあ株式会社
 神戸在住の‟ロック漫談家”による神戸エッセイ。ガイドブックには載らない神戸案内。
 知っているところがあると、思わずニヤリ。しかし、知らないところがほとんど。映画や音楽に詳しい人以外には、ついていけない世界かもしれない。そういう意味で、一般向きではない。しかし、永田さんの写真はノスタルジックでいい。

『鹿の王』 上橋菜穂子 角川書店
 強大な帝国・東乎瑠(ツオル)から故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団<独角> その頭であったヴァンは、奴隷として岩塩鉱にいた。ある夜、不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け育てる。しかし、ユナがさらわれ、ユナを追ううちにヴァンは、病の背後の存在を知る。一方、医術師ホッサルは、謎の病の治療法を必死で探していた。そして、ホッサルも病の背後の存在に気付く。
 壮大なストーリー。これは、児童書ではない。中学生以上向きだと思う。大人が読んでも読みごたえがある。こうと思っていたら実は違っていたなど、ストーリーは複雑に入り組む。読むたびに違った面が見えて、感想が違ってくると思う。
 体の免疫の説明はとてもわかりやすかった。それを、社会に対応させるところは流石である。
 しかし、私は上橋さんの著作が苦手なようで、なかなか物語に入ることができなかった。名前や地名がなじみにくいのだと思う。飛鹿をピユイカ、火馬の民をアファル・オマとフリガナをふるのも、私には違和感があって、なじめなかった。本には、地図がほしかった。
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