ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ザ・ガードマン』#001~#002

2020-12-15 00:00:05 | 刑事ドラマ'60年代










 
『ザ・ガードマン』は1965年4月から1971年12月までの6年9ヶ月間、TBS系列・金曜夜9時半からの1時間枠で全350話が放映された、TBS&大映テレビ室の制作による大ヒット・サスペンスドラマ。初期のタイトルは『東京警備指令/ザ・ガードマン』でした。

立ち上がったばかりの警備会社「東京パトロール」に所属する7人の警備員が、工事現場やイベント会場でひたすら交通整理をする姿を描く……のかと思いきや、スーツ姿で颯爽と事件の謎を解いたり、時には拳銃をぶっ放して悪党と闘ったりするというw、刑事モノと何も変わらない内容だったりします。

山内正さんによるテーマ音楽からして明らかに『スパイ大作戦(ミッション・インポッシブル)』あたりのスパイ活劇を意識しており、警備員ゆえ普段は警棒すら持たないのに、当人たちは自分がFBIの捜査官だと思い込んでるみたいですw

日本初の警備会社「日本警備保障」(現在のセコム) が制作に協力しており「ガードマン」という呼称もセコムが考え提案したもの。それが番組の大ヒットにより世の中に浸透したワケで、前回書いた「機動捜査隊」の件といい、当時のテレビ番組による絶大な影響力が伺えます。

そして何と言ってもあの大映テレビが制作し、宇津井健さんが主役を演じて全身全霊でカッコつけてくれますw 生真面目な宇津井さんだけに、警備会社のイメージアップに全力で協力すべく、働く男の理想像をこれでもかと押し付けて来ますw

だけどその暑苦しさこそが最大の見所になってて、大映ドラマ独自の暑苦しい作風もこの『ザ・ガードマン』で確立されたのかも知れません。

そんな宇津井さんが演じられたのは、元警視庁捜査一課の敏腕警部にして東京パトロールの頼もしきリーダー「キャップ」こと高倉隊長。

そしてドライビングマスターの清水隊員(藤巻 潤)、お調子者の荒木隊員(川津祐介)、中堅の小森隊員(中条静夫)、最年少の杉井隊員(倉石 功)、最年長の吉田班長(稲葉義男)、電話番の三原主任(清水将夫)に加え、警視庁でキャップの相棒だった榊警部(神山 繁)がたびたび東京パトロールと共闘し、第45話からめでたく(?)ガードマンの一員となります。

メンバーたちの個性が薄くて見分けがつきにくかった『特別機動捜査隊』に比べて、この『ザ・ガードマン』は各キャラクターがしっかり色分けされてるので、かなり観易いです。

宇津井健さんがただひたすらカッコつけてるだけの第1話は退屈だったけどw、若手の倉石功さんによる失態を仲間たちがカバーする第2話は『太陽にほえろ!』以降の刑事モノに通じるものがあって楽しめました。

そうしてガードマンたちが敵の策略により一度は警備に失敗しちゃうのが、どうやら毎回のお約束になってるようで、もちろん最後には逆転してミッションを完遂するワケだけど、何より信用第一の民間警備保障がそんなポカばっかやらかして経営は大丈夫なの?ってw、スポンサーならずとも心配になっちゃいます。

なお、第1話のゲストは後に『夜のヒットスタジオ』等の司会業でブレイクされる芳村真理さんと、永遠の「おやっさん」こと小林昭二さん。第2話ゲストは中野誠也さんと、『仮面ライダーV3』『ミラーマン』等の特撮ヒーロードラマでよくお見かけした服部マリさん。モノクロ映像による効果かも知れないけど、この時代の女優さんには何だか神々しい美を感じます。

7年近い放映期間にはそうそうたる顔ぶれのゲストが多数登場され、中でも我らが山さんこと露口茂さんはかなりの回数出演されており、私もケーブルTVでたまたまお見かけしたことが2回ほどありました。『太陽~』ファミリーでは他に地井武男さんや関根恵子さんも出ておられたみたいです。
 

コメント (4)
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