ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『スプリング・ブレイカーズ』

2020-12-28 17:55:12 | 外国映画










 
自分以外の人が好きな映画も観てみようシリーズ第4弾。『POPEYE』誌でデザイナーの山本海人さんが推しておられた、ハーモニー・コリン監督による2013年公開のアメリカ映画です。

いや~凄い! 1ミリたりとも共感出来ませんでしたw こんな映画がこの世に存在し、ちゃんと日本でも公開されてたとは!(しかも、調べてみたらヴェネチア国際映画祭で金獅子賞まで獲ってる!) 私にとって2020年最大のサプライズかも知れませんw

郊外での平凡な暮らしに飽き飽きした女子大生4人が、春休み(スプリング・ブレイク)に憧れのフロリダで豪遊すべく、オモチャの銃で強盗をやらかして資金を手に入れ、望み通りに毎日朝から晩までパーティーに参加し、バカ騒ぎとドラッグとセックスに明け暮れ、警察に拘束されるも町のギャングに引き取られ、抗争に巻き込まれた挙げ句にマシンガンを撃ちまくり……とメチャクチャな話ですw

なんでこんな映画が生まれたのか?っていう素朴な疑問はさておき、まず私は宴会の類いが大嫌いで、集団で呑んで騒いでを楽しいと思ったことが一度も無いもんで、パーティー三昧の日々に憧れたり「このまま時が止まってくれたらいいのに」なんて言ったりする女子大生たちの気持ちが、ほんと1ミリたりとも理解できません。

そんな目的で人様が汗水流して稼いだお金を強奪したり、ギャングに飼われてひたすら無意味にダベって日々を過ごしたり、いよいよ最後にゃ人殺しに興じたりと、あまりに別世界の人間すぎて嫌悪感すら抱けません。ほんと宇宙人か異次元人みたい。

彼女らはしょせん架空の人物ですから、別に無理してまで理解する必要はない。けど、この映画を創った人たちはこの世に実在するワケだから、なんでこんな話を映像化する気になったのか、それで我々に一体なにを伝えたいのか、立派な賞を与えた人たちは一体どこをどう評価したのか、そっちの方が気になって私はパーティーにも行けません。

女子大生4人のうち1人だけ強盗に参加せず、いち早くバカ騒ぎから脱落した子(セレーナ・ゴメス)だけは髪の色も違うし個性が感じられるんだけど、残りの3人はおしなべて言動が同じだしルックスも似てて、まったく見分けがつかない!

それは多分、作者が意図的にそうしてるんですよね。サザンオールスターズの『ミス・ブランニューデイ』みたいなもんで、周りに流されやすい若い子たちを皮肉ってるんでしょうか?

そんな子らが「自分らしく生きるのよ!」とか言って空虚な日々を過ごす姿は、確かに滑稽です。全ての行動、全ての台詞がほんと徹底的に空虚。その空虚さにこそ作者の意図がある。そう言えばWikipediaはこの映画を「アメリカのコメディー映画」とカテゴリー表記してました。

う~ん、そういう事なのかな? だけどPV風のスタイリッシュな映像からは、彼女たちへの深い愛しか感じられないんですよねw

これは将来きっとカルト映画になるだろうって評する批評家がおられたみたいだけど、確かにこの難解さはカルトに値するかも知れません。

若い女の子のオッパイがいっぱい写ってるんですけどね! これほど有難みが感じられないオッパイは生まれて初めてですw
 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする