ジーパン(松田優作)が殉職し、シンコ(関根恵子)が退職して3代目新人刑事を迎えることになった藤堂チーム=七曲署捜査第一係3年目(#112~#167)のメンバーは、以下の通り。
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ボス=藤堂俊介(石原裕次郎)
テキサス=三上 順(勝野 洋)
ゴリさん=石塚 誠(竜 雷太)
殿 下=島 公之(小野寺 昭)
長さん=野崎太郎(下川辰平)
チャコ=長山久子(浅野ゆう子)
山さん=山村精一(露口 茂)
☆☆☆☆☆
正確には、チャコ=浅野ゆう子さんは#118~#130、僅か1クールのみのご出演。#115あたりまでは前任のクミ=青木英美さんが残っておられました。
青木さんはモデルの仕事に本腰を入れるべく、テキサスの登場を見届けてフランスへと旅立たれました。制作側は引き留めたかったのに、裕次郎さんが「行っちゃえ」ってけしかけたんだそうですw
で、ピンチヒッター的に急遽キャスティングされ、あっという間に姿を消すことになるのが、当時アイドル歌手としてデビューされたばかりの浅野ゆう子さん。
まだ14歳という若さで「そんな子供が警察署で働くのはおかしい」とのクレームにより……っていう降板理由はもちろん建前で、実際は女性視聴者たちから凄まじいバッシングを食らい、その攻撃から彼女を守る為やむなく降りて頂いた、っていうのが真相らしいです。
長身で衣裳も基本ミニスカートで、華やかすぎるチャコは確かに目立ってました。刑事たちの後方で机を拭いてるだけでも眼を引いちゃう。それに加え、あの若さでベテラン刑事相手にタメグチですからw、反感を買うのも無理なかったかも知れません。
そんなワケで#131以降、ボン(宮内 淳)そしてアッコ(木村理恵)が加入する'75年秋までの3クール、七曲署捜査一係はオッサンばかり6人という、何ともむさ苦しい職場になっちゃいました。
しかも新登場したテキサス刑事=勝野洋さんは、前任の優作さんやショーケンさんと比べてお世話にもカリスマ性があるとは言えず、これは番組史上最も地味なメンバー構成と言わざるを得ません。
だから視聴率は下がっていくのかと思いきや、これが意外にも逆でした。ジーパン期に先輩刑事たちをフィーチャーしておいたお陰でそれぞれにファンが付き、最初は華も実力も無かった勝野さんがみるみる成長していく姿もまた共感を呼び、数字は下がるどころか右肩上がりに上昇。いよいよ『太陽にほえろ!』というタイトルがブランド化し、TVドラマ界を牽引する「国民的人気番組」あるいは「お化け番組」とも呼ばれるようになりました。
そしてボスはますます超人化し、山さんには刑事コロンボが憑依し、ゴリさん、長さん、殿下のキャラクターも掘り下げられ、脚本家チームの充実もあって名作が次々と生まれて行きます。
柔道の段を持つテキサスの豪快アクションも大きな見所で、マカロニやジーパンとは異なる従順なキャラクターと相まって、番組に体育会系の匂いがプンプンするようにもなりましたw これぞまさに「ワンチーム」!
そう、テキサス時代は『太陽~』の歴史上、最も熱くて、最も暑苦しかったシーズンw だからこそ大衆のハートを掴んだワケだけど、私はちょっと苦手かも知れませんw
1 コメント
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- Unknown (nino)
- 2020-03-22 09:25:55
- テキサス刑事は社会現象とも言える、嘆願書を送られた前代未聞の刑事でしたね。確か2度命拾いしたと記憶してます。
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