日本の警察拳銃と言えば、やっぱりこれ。ニューナンブM60! 詳細は明かされてないけど、デザインと構造から見てS&W M36チーフスペシャルを参考にして造られたことは間違いなく、トイガンもチーフをベースに造られてます。
ただし「ニューナンブ」を商品名にすることはどうやらタブーらしく、マルシン社から15年ぐらい前に発売されたこのニューナンブそっくりなエアーソフトガンは「ポリスリボルバー」という名称で、現在もヘビーウェイトやシルバーモデル等のバリエーションを増やしながら売られ続けてる人気商品です。
私が持ってるのは最初に出たABS製ノーマルブラックのポリスリボルバー2インチモデル。それ以前にもチーフスペシャルをニューナンブ風にカスタムしたモデルガンは売られてたけど高価格で手が出せず、リーズナブルな値段で売り出されたコレには即、飛びつきました。
チーフとニューナンブの違いは色々あって、バレルやグリップの違いは従来のカスタムモデルも上手く再現してたんだけど、フルートと呼ばれるシリンダー側面の溝の太さ(ニューナンブの方がかなり太い)だけはシリンダーごと造り直さなきゃ無理なのか再現されておらず、マルシンのポリスリボルバーはそれをちゃんとリアルに再現した(私の知るかぎり)唯一のトイガン。なのに決してこれは「ニューナンブ」じゃない!と言い張ってるワケですw
↑こちらはマルシンのポリスリボルバーとほぼ同時期に、ハートフォード社が旧CMC製チーフスペシャルの金型を引き継ぎ、それをベースにニューナンブ風にカスタマイズしたモデルガン「J.Police.38S」の2インチ・ブルーブラックモデル。この商品にABSモデルは存在せず、最初からヘビーウェイト仕様でした。
これは従来通りのチーフ・カスタムだから、シリンダーのフルートは細いまま。だけどやっぱり、生粋のモデルガンマニアとしてはエアガンのポリスリボルバーより、このJ.Police.38Sの方を支持しちゃいます。(まどろっこしい! 両方ニューナンブでええやん!w)
↑同じくハートフォード製ヘビーウェイト・モデルガン「J.Police.38S」の3インチモデル。発売は2インチよりこっちの方が先でした。制服巡査が装備してたのは、だいたいこの3インチモデルかと思います。
3インチになるとチーフというよりミリポリ(S&W M10)の縮小版みたいなスタイルで、2インチとはまた違った魅力があります。バランスは断然こっちの方が良いですよね。
一風変わった形状のグリップは、最初から日本人の手のサイズに合わせて設計されたものだから、とても握りやすいです。
↑さて、いま現在のところ警察拳銃モデルガンの決定版と言えそうなのがコレ。タナカ・ワークス社がほんの数年前にリリースした、S&W M360J「SAKURA」ヘビーウェイトモデルです。
SAKURAはチーフスペシャルの後継機であるS&W M360PDの日本警察特別仕様バージョン。紛れもない現在の警察拳銃そのもので、刑事ドラマで使われるプロップガンも今はこれが主流になってます。最近だと『ハコヅメ/たたかう!交番女子』で戸田恵梨香さんが構える姿がとても印象に残ってます。
ベースは前回ご紹介したタナカ製チーフスペシャルですから、トイガンとしてのクオリティーにも非の打ち所がありません。このSAKURAはグリップまでヘビーウェイト仕様で、小ぶりながら金属モデル並みにずっしり来ます。
ちなみにニューナンブとSAKURAの間にはS&W M37エアウェイトという、やはりチーフの後継機がJポリス仕様で制式採用されており、それもタナカ・ワークス社によりトイガン化されてます。
↑こうなったらオートマチック拳銃も行っときましょう! 戦前はコルトやブローニングの中型オートも日本警察でよく使われてたそうだけど、戦後はリボルバー中心。そんな中、ジェームズ・ボンドの愛用銃として有名なドイツ・ワルサー社の傑作オート=ワルサーPPKが、SPことセキュリティポリス用に輸入されてた時期もあるそうです。
で、その流れを受けて'90年代、やはりドイツのSIG SAUER社のピストルも警察用に輸入され、中型オートのP230が主に私服刑事用として使われてます。
画像上のワルサーPPKはマルシン社からリリースされたモデルガン。下のSIG P230JPはKSC社からリリースされたモデルガンで、いずれもヘビーウェイトのダミーカート仕様。私は鑑賞派で、撃って遊ぶことはまず無いから発火機能は要らないワケです。
↑オートマチック拳銃は、排莢口が見える右サイドがやたらカッコいい! 特にワルサーの銃は細かい文字がいっぱい刻印されてるのが、妙にスタイリッシュで見惚れちゃいます。
PPKは日本のテレビドラマじゃ主に女性刑事の護身用として使われてました。だからなのか、発砲される機会はほとんど無かったように記憶します。
↑SIG P230JPは近年のアクションドラマに欠かせない存在で、岡田准一くんの『SP』シリーズや天海祐希さんの『BOSS』シリーズ等で主人公たちが使ってたのが印象に残ってます。
だから買ったワケだけど、正直、買う前から「これにはあんまり愛着湧かないだろうな」っていう予感があったし、実際その通りでしたw 元よりリボルバー派だし、近代のピストルになればなるほど味が薄くなってる気がしちゃう。
モデルガンとしては先のワルサーPPKより遥かにハイクオリティーなんだけど、その点でも味気ない感じがするんですよね。だからシリンダーがちゃんと回り切らないリバティチーフの方が可愛く見えちゃうw つくづく、根っからの昭和人間です。
↑さて、これはたぶん日本警察で使われたことは無いだろうから番外編になっちゃうけど、チーフスペシャル3インチ用のホルスターにぴったり収まるサイズだし、日本じゃマイナーな機種なのに採算を度外視してモデルガン化してくれた!っていう意味じゃリバティチーフと同じカテゴリーに入ると思うので、この機会にご紹介しておきます。
44スペシャルというごっつい弾丸を5発装填する、本国アメリカじゃけっこう人気のリボルバー=チャーターアームズ「ブルドッグ」を、MULE社が10年近く前にCAW/SPEC社との共同開発で商品化したヘビーウェイトのモデルガン。
予約者には5種類ある木製グリップから好きなのを選ぶ権利が与えられ、私はニューナンブと似た感覚で握れそうな丸っこいのをチョイスしました。実際、こうして見るとニューナンブをもっと武骨にしたようなデザインですよね。
S&WでもCOLTでもないメーカーのリボルバーは滅多にトイガン化されないから、これも貴重なコレクション。頑丈さが売りらしい実銃のブルドッグと同じく、10年経った今でも快調に作動してくれる頼もしいモデルガンです。
如何でしたか? マジンガーコレクションから続けてマニアックな代物ばかり見せられて、喜んでくれてる人とドン引きしてる人にハッキリ分かれてるんじゃないでしょうかw
しかし、この程度で引くようじゃ本ブログの読者は務まりませんから、ちょうど良いリトマス試験紙、あるいは踏み絵になったかも知れません。
ここまで読んで下さった方はきっと長いお付き合いになることでしょうw 今後とも引き続きよろしくお願い致します!
ちなみに、こんなムックも出てます。今回の記事を書くにあたって大いに参考になりました。表紙の銃はホンモノのS&W M360J「SAKURA」です。
↓
やっぱり警察拳銃ってイイですね❗️
特にリボルバーが!
警察拳銃なんて本があるとは知りませんでした。SIGは現代版PPKなのかもしれませんが、確かにあまり食指が動きません。日本版はとにかくランヤードリング付きなのでしょうか。
そう、日本の警察拳銃はとにかくランヤードリングなんですよねw
このニューナンブ電着ですが、驚いたことに「仮面ライダークウガ」(2000年)の頃まで現役で使われていました。
また、90年代のサスペンスモノにはこんなのが登場したこともあります↓
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14253446984
乱文失礼いたしました。
さすがにコルトのフレームでは無理があるだろう……って今でこそ思いますが、当時はニューナンブがどんな拳銃なのか、私も含めて一般人はほとんど知りませんでしたから、それで通ってました。