初回レビューでは褒め過ぎてしまいましたw 好きな世界観であることは間違いないんだけどハマるには至らず、ちゃんと観たのは第4話まで。第5話以降は飛ばして最終回だけ観ましたm(__)m
コメディとして決してスベってないとは思うけど、あまりに「笑って下さい」オーラを前面に出し過ぎたのが、かえって逆効果だったかも知れません。
お笑い文化に対して上から目線になりがちな日本人に「笑わせます」って姿勢を見せちゃうと「そう簡単には笑ってやらんぞ」って身構えちゃうんですよね。
おまけに日本人は肩書きに弱いから、同じことを大御所がやると素直に笑ったりもする。そんな民族を若手中心のドラマで笑わせるのは並大抵のことじゃありません。
私自身、3割は笑ったけど7割は「う~ん」ってw、全然悪くはないんだけど何かが足りない、なぜかしっくり来ないっていうシーンがこのドラマには多かったです。
番組スタート直後に出ちゃった東出昌大くんの不倫スキャンダルは、少なくとも私は気にせず観てました。そりゃ「撮影現場は気まずいだろうな」とか「このドラマが終わったら彼、どうなるんだろ?」とか思ったりはするけど、役者のプライバシーをいちいち気にしてたらドラマなんか観てられません。
私が思うに、決定的に足りなかったのは緊張感かも知れません。「緊張と緩和」って言葉があるように、一方に緊張感があった方が笑いの要素も活きてくる。
扱う事件がいまいちショボいのが、笑いの不発に繋がった可能性は大いにあります。だからといって陰惨な連続殺人事件とか扱うと「そんな現場でフザケんなよ」ってなっちゃうから難しいんだけど。
そう、コメディは本当に難しい。ほんのちょっとしたサジ加減、ちょっとしたバランス、役者の組み合わせとかで結果が大きく変わって来ちゃう。
連ドラのコメディとして大成功した『デカワンコ』や『これは経費で落ちません!』の主役が、もし多部未華子さんでなかったら? もし吹越満さんや伊藤沙莉さんが脇を固めてなかったら? もし中島悟さんが演出してなかったら? 結果は大きく違ってたかも知れません。
多部ちゃんが主演して中島さんが演出しても『ドS刑事』みたいにスベっちゃう事だってあるワケですw そこが組み合わせの妙、バランスの難しさ。成功した全てのコメディが奇跡と言っても過言じゃない。
それを踏まえれば、3割でも笑わせてくれた『ケイジとケンジ』は大健闘と言えましょう。MVPは関西ノリのツッコミが抜群だった主役の桐谷健太くんと、さすがの熟練技で笑わせてくれた風間杜夫さん。このお二方がいないとヤバかったと思います。
比嘉愛未さんや今田美桜さん、奥貫薫さんなど女優陣の華やかさにも救われました。セクシーショットは刑事役の今田さんと、地検の立会事務官を演じられた奥山かずささんです。
来期は多部未華子さんの「私の家政婦ナギサさん」が始まりますね。面白そうなので期待しています。
来期はそう、多部ちゃんのドラマがあるんですよね。ほんと楽しみです。