第30話で「タツ」こと巽刑事(舘ひろし、後に別人として復帰)が殉職し、代わって「リュウ」こと桐生刑事(加納 竜)が加入してから間もなくのエピソードです。
『西部警察』も3クール目に突入し、安定して高視聴率を稼ぐようになった為か、『大都会』シリーズから受け継いだ過激なバイオレンス描写が鳴りを潜め、より明るく健全な番組へとシフトしつつありました。
リュウはそれを象徴するかのような大衆向けのルックス&キャラクター、すなわち生真面目イケメンで、視聴者層をより広げる役目は果たしたかも知れないけど、私から見れば面白くも何ともない刑事でしたw
加納竜さんの演技も、決して下手なワケじゃないんでしょうけど一本調子で面白味が無く、肉体も華奢でアクションに迫力が感じられませんでした。『太陽にほえろ!』で言えば殿下(小野寺 昭)、さらに悪く言えばマイコン(石原良純)みたいなもんですw
そんなリュウの主役編ってことで決してオススメのエピソードじゃないんだけど、ゲストが泉じゅんさんとなればセクシーショットを載せなきゃいけないので、サラッとレビューしておきます。
☆第34話『長野行特急列車』
(1980.6.1.OA/脚本=永原秀一/監督=澤田幸弘)
リュウが西部署に赴任する前にいた、東部署で逮捕した男が出所し、また犯罪に関わってるらしいことを聞きつけ、勤務時間外に彼を訪ねるリュウ。
更正を願うリュウの熱心な説得により、犯行を打ち明けようとした彼は、もちろん共犯者たちに殺されてしまい、リュウは彼の恋人である泉さんに「人殺し」呼ばわりされるという、よくあるパターン。
で、今度は共犯者の正体を知ってるであろう泉さんに食い下がるリュウ。だけど彼女は口を閉ざし、密かに共犯者たちと接触。宝石強盗犯である彼らに、死んだ恋人の分け前を要求して殺されそうになるも、駆けつけた大門軍団に救われるという、何とも行き当たりばったりなストーリーw
サブタイトルが「長野行特急列車」なのは、最後に泉さんが特急に乗って故郷へ帰るから。それをリュウが見送るんだけど、別に彼女と心を通わせたワケでもないもんで、さしたる感動はありませんw
そうした人間ドラマは『西部警察』において、とにかくアクションシーン1からアクションシーン2へと繋げる為のジョイント部分に過ぎない……と思って観るのが『西部警察』を楽しむコツ。まさに「考えるな、感じろ」です。
泉じゅんさんは当時23歳。1976年に日活ロマンポルノ『感じるんです』で主役デビューを飾り、その愛くるしいルックスとナイスバディーですぐさま人気を集め、一般作品にも数多く出演されました。
刑事ドラマへのゲスト出演は他に『特捜最前線』『噂の刑事トミーとマツ』『西部警察PART II』『あぶない刑事』『私鉄沿線97分署』『大都会25時』『ベイシティ刑事』『さすらい刑事旅情編』等があります。
そうそう、この時期は団長のグラサンがなんだか変なカタチでしたね(((^^;)