同僚が配達中に交通事故を起こしました。ガードレールと接触し、車体に傷がついただけの物損事故だけど、丸2週間の乗務停止処分を食らいました。
隠蔽を謀ったりせず、すぐ正直に申告したそうだから、不正ではなくあくまで過失です。けど、今回はたまたま物損で済んだだけで、相手が車や人だったら大事故になっちゃいますから、厳しい処分が下るのは仕方がないと思います。ただ……
私自身も数年前に物損事故をやらかしたもんで、乗務復帰までどんな試練が待ち受けてるか、よく知ってます。正直、ウチの会社はやり過ぎだと思う。
事故当時の状況説明や始末書、反省文(というより誓約書)など何種類もの書類を書かされ、安全管理部のエライさんの説教とレクチャーを受け、遠く離れた主管支店(各都道府県の本部)まで何時間もかけて足を運び、もっと偉い人に謝罪し、説教を受け、教習所でやるような適正試験を受け、教育用のDVDを何種類も見せられる。
そして支店長が横に添乗しての実技試験、さらに安全管理部のエライさんが添乗しての実技試験。これがとにかく厳しくて、1回や2回じゃ済まない。運転内容はもちろん駐車位置や日常点検なんかも徹底的にチェックされ、100%完璧にこなせるまで再試験を繰り返す。
確かに、効果はあります。こんなにツラい思いは二度としたくないから、二度と事故を起こさないよう気を引き締めようって、心底思いますから。それが上の狙いであり、わざと厳しくしてるのもよく解ります。
けど……
あのとき、安全管理のエライさんに怒鳴られ、突き放されながら、私は感じてしまったんですよね。その人が、このシゴキを(無意識にだろうけど)楽しんでることを! これは決して愛のムチじゃなく、その人にとっての「プレイ」なんだと!
その人は何年も、県下の各支店を廻って年中そればっかりやってるワケです。そんなイヤな仕事、普通の人間なら絶対続かないと思う。好きで好きでしょうがないから出来るんだと思う。
あの理不尽なほどのシゴキを受けて、私はどうなったか? 確かに事故は二度と起こさない!って心に誓ったけど、それは自分が痛い思いをしたくないからです。それって、教育というより洗脳に近い。犯罪者扱いを通り越して、もはや家畜のシツケですよ! 軍隊や刑務所じゃあるまいし、そこまでやる必要があるのか?
事故を起こした時点で配達ストップだから、急遽ほかのドライバーに残りの配達を委ねなきゃいけないし、もちろん乗務停止期間中も同僚たちに迷惑と負担をかけてしまう。それだけで充分トラウマなのに、さらに追い詰めて追い詰めて、とことんツラい思いをさせ身体レベルで覚えさせる。まさに洗脳です。
確かに安全運転への意識は高まるけど、私の場合は偉い人たちに対する憎しみと会社そのものへの不信感も同時に高まりました。今の時代、一般企業でこんな事やってる会社ってあるんでしょうか?
事故対策に限らず、ウチの会社はひたすら従業員にムチを振るうばかりでアメはいっさい与えない。何年か無事故だと表彰状みたいなペラペラの紙をくれたりするけど、大して嬉しくもない。
そりゃあ事故は起こさなくて当たり前と思わなきゃいけないけど、例えば何年か無事故を通せば給料が上がるとか、そういうアメを与える方がよっぽどみんな頑張るんじゃないですか? どうせ家畜扱いするならば!
こういうもんなんですかねえ、会社って。ほんとに愛がない。トラブルが絶えない原因はそこにあるんじゃないですか?って、私は思います。
前時代的と言うか昔の教習所(免許とらせてやっているんだ!)よりうんと酷い。「陛下より賜った銃に謝れ!」みたいな…。
ミスは咎められて然るべきですが、誰にでもミスはあります。もっと良いやり方がいくらでもあるはずです。
言われるように走行キロ&無事故無違反で昇給が良いですね。会社に貢献している優良ドライバーですから。真面目にコツコツやろうとモチベーションも上がるでしょう。
昔の侍だって御恩のために奉公するわけで、社員は会社の奴隷じゃありません。非常にサディスティックだと思います。
その安全管理部のエライさんは、警察官でもないのに自分の持ち物1つ1つに桜の紋章みたいなのを付けてる! そんなもん、どこで手に入れた!?w 権力への憧れや支配欲がモロに表れてて、シゴキを受ける以前から変態性を感じてました。
うーむ、一連を録音しとけばホントにパワハラで訴訟出来たかも知れませんね。万が一、また事故っちゃったら職を失う覚悟でやってみようかな?なんて思うけど、同僚たちに迷惑をかけるし、そもそも事故はダメだから忘れることにします。
でも受けた屈辱は忘れられないし、ヤツと二度と関わらないことをモチベーションにして安全運転するしかありません。ホントに組織ってやつは怖いし汚いですね。