子供の頃の夢・・
昔・昔、駒を手のなかでジャラジャラしながら、縁台将棋を指している大人を見つけては、
「おじさん、将棋やろうよ」と挑んだものである。
「矢倉将棋の指し方」をボロボロになるまで読んで、大人になったら将棋指しになりたいと思っていた。
それから何十年後、アマ三段(新宿将棋センター)に認定されたが、これがわたしの限界である。
プロなぞ、夢のまた夢であった。
「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」
一流企業を中途退社して、子供の頃からの夢を実現して電車の運転士になった男の再生の物語である。
「苦悩や葛藤が描かれていない」と、わかったような批評もあったが、
子供の頃の夢に向かうことに重苦しいテーマはそぐわない。
三浦友和・山口百恵の息子が出演している。
肘をこわしてプロ野球入りをあきらめ、電車の運転士になった青年(三浦貴大)は屈折した気持ちを持て余していた。
そんな青年と主人公(中井貴一)とのやりとりが微笑ましい。