ニセコ羊蹄山
ゴッホの黄あしたは狂うひまわりです 東村美代子
ソフィア・ローレン主演の「ひまわり」
哀愁漂う音楽と見渡す限りのひまわり畑がとても印象的な映画であった。
そのシーンはウクライナのキェフの近郊であるということだ。
なにより、ひまわりはウクライナの国花だ。ロシアによる侵攻が続く今、ひまわりを捧げて抗議する人の姿が世界各地で見られている。
そして、ゴッホの「ひまわり」、
鮮烈な黄色で描かれたアルルの花は短い命を燃焼しつくしたかのようである。
ゴッホの絵は生前にはわずか一枚しか売れなかったから、
どん底の貧困生活にあえぐ一生であった。
いつだったか、6千円の絵がゴッホの作と鑑定されたとたん、
値段がいっぺんに跳ね上がったとか、そんな記事をみたときは絵の価値は作者が誰かで決まるのか、美術家の鑑識眼なんて所詮そんなものだと思ったことがある。
ニセコのひまわりもアルルのひまわりも、青い空の下で眺めれば感動は同じだ。
でも、ウクライナのひまわりはいまロシア軍によって踏みにじられているのだ。
ゴッホゆく向日葵畑の白昼夢 正部家一夫