うちのムラサキシキブは大きな株になって枝を広げています。実が色づいてきました。この植物の名前/実の色/存在感/。なんとなくいい。道子さんはとくに気に入っています。ところがこの実をヒヨドリが食べるのです。「おいしいか。こんなもん食べんでも、いまは食べるものがいっぱいあるだろ」と言いいたい。去年は鉄筋の杭を立てて動物ネットをかぶせて守りましたが、眺めはわるくなります。
今年もネットをかぶせるか。迷ってます。ヒヨドリというのは好きになれない野鳥です。
写真にバードフィーダーが写っていますが、エサ入れに粟つぶを入れていません。スズメは一羽も来なくなりました。粟つぶを入れても来るのは二羽の鳩だけです。あの鳩はたぶん夫婦でしょう。スズメとちがってこちらの姿を見ても飛び立ちません。一応こちらの気配に反応して、しぶしぶ、のろのろ、飛び立ちます。
今年の初夏は、15年間山には近づかず、村里にいたスズメが、大挙してやってきた。粟つぶに20羽をこえるスズメが群がった〈あの出来ごと〉はなんだったのだろう。「逃げてしまったのは、ひょっとしてときどき顔を見せる黒い猫のせいではないか。ぼくらの知らないところで猫がスズメを脅したのではないか」と思ったりします。
いま『自壊するアメリカ』(ちくま新書/2001年発行/赤木昭夫・内田義雄・鈴木博信 著)という本を読んでいます。2001年9月11日の貿易センタービルのテロ直後に出た本です。あのテロ直後なのに、20年後の今をみる『確かな眼』に感心します。また紹介します。