
『東京の美味い店』なんていうカテゴリーを作って、これまでいくつかご紹介しているワタクシですが。
実はわずかな戸惑いも感じているのです。
自分としては、写真を撮って、記事にして公表するのが楽しいのだけれど、
「あっ、ま~た自分だけ美味いもん喰ってやがるな...」
なんてことになってる可能性があるわけです。カップラーメンを啜りこみながら読んでくれている人もいるだろうし。
その辺のキビシイ問題をどう解決していくつもりなのか。なかんずく“世界は一つ”という機運が高まっている現代において、
「グルメ・飽食を標榜するとは何事かっ!」
と糾弾されたときの逃げ方対処法はどーするのか。さあどーするどーする。
と言いつつ、今回もまた一軒、ご紹介してしまうのでござる。「お金掛けずに手間掛けて~♪」の自炊はちゃんと缶詰ブログでやってるからいいのだ。これでいいのだ。
港区は白金台。外苑西通りを一寸入ったところに、『さくらさくら』という名前の京料理屋があるのでござる。毎朝、京都より直送される京野菜のほか、自家製のゆばや豆腐が楽しめるお店らしいのでござる。
昨年の12月にオープンしたばかりということだけれど、築80年の民家を改造した町屋風の内外装は、実に懐かしく暖かいのであります。トイレなんか、厠(かわや)と言うのがふさわしいくらいの作り。もちろんぴかぴかに保たれております。

コースにはこんなものが出てきたりします
お隣の席の方々も見学してました
いつも思うことだけれど、料理屋にとって大切なものは、やっぱり“人”なのですね。ここのスタッフも、みな良く気が利くし、もてなしを楽しんでやっているのが伝わってくる。
料理が良くても、そういう部分がなかったら、いつの間にか足は遠のくのだよなぁ。

干し鮎を焼いて、それで卵を巻いたもの。卵は炒り卵よりもふわふわに仕上げる、何とかいう料理法だそうです。一寸粒々した食感もあって、いつか憶えたい料理法だったです。

車海老と賀茂茄子のナンとかカンとか。甘辛い味噌が添えてあって、出汁に浸った茄子と良く合う。
ゆばを練り込んだうどん。それは食べ終わってから聞いたのだけれど、表面はつるつるとしていて、噛むともちもちっとしてました。う~ん、すごい幼稚な表現だなぁ。稲庭うどんと讃岐うどんのいいところを取ったような感触だったです。これでいいかな。

デザートは和洋折衷。小豆と生クリームといちごって、合うんですね。おまけにきなことペパーミントの葉まで。
これのほかに、さくらのかほりのするアイスクリームも出てきました。これは誕生日のサービスだったのかも。急ごしらえながら、ローソクも立ててくれました。願い事をして吹き消しました。スタッフの方々が集まって拍手をしてくれました。
つまり、そういう暖かいお店なのですぞ、読者諸賢!
さくらさくら 03-3440-7316
営業時間 11:30~23:00
定休日 月曜日
さくらさくらコース5040円、季節京野菜の炊き合わせ1575円、天然にがり自家製豆腐735円などなど