
離陸前の飛行機で渋滞中
NY ラ・ガーディア空港にて
午前10時40分発のアメリカン・エアラインに乗って、ニューヨーク市を後にした。

(→翼下にマンハッタン島が見える)
次の目的地は、陽光輝くキー・ウエストなのであります。
キー・ウエスト行きには大きな目的が二つあった。
一つは、憧れの作家であるアーネスト・ヘミングウェイの暮らした家を見物すること。
そして今ひとつは、マイアミからキー・ウエストへと向かう『US-1』(国道1号線)という国道をレンタカーで走ること。
そのためにマイアミでは観光もせず、空港近くで車を借りて、すぐさま車上の人となる予定だ。

約3時間のフライトで、眼下にはマイアミが見えてきた。
海抜ゼロと思われる地面に、天然の湖沼らしきものや、人為的に仕切られた池が広がっている。
「地面より水面のほうが多いんじゃないの」と僕。
「あんなところ、車で走って大丈夫なのかしら」と細君。
「四駆のほうがいいかも」
機上から眺めただけで、勝手な推測をするおっぺけぺな二人である。

マイアミ空港は驚くほどきれいだった
床にはヒトデなどの水生生物が描かれている

空港を出るなり凄まじい湿気と暑さに襲われる
日本なら真夏の夕立後といった気候だ
英語が聞かれず、スペイン語ばかり飛び交う

オープンカーを借りてテンションも上がるが...
車種はクライスラーのセブリン

空が暗くなったかと思うと、いきなりの雷雨
赤信号のあいだに慌てて屋根を閉める
後ろの車にクラクションを鳴らされる

マイアミを離れると晴れ間が広がった
路肩に駐めて、再びクライスラーの幌を上げる
僕はどうも英語がうまくない。聞き取りも苦手だ。
レンタカーを借りて走り出す際、最後のチェック場所で従業員に「パスポート」と言われたような気がした。
「えっ、パスポート?」と僕。
「うひゃははは!」と、黒人女性の従業員は弾けるように笑い出し、首を振った。
「ガソリンは規定通り入っているかチェックしたか」とか、そんなことを訊いたようなのだ。
まったく、雰囲気だけでは英語は分からん!

西部警察ヘアーで失踪する筆者
「キーウエストさいこー!」なぞと叫んでいた
道の両側は広大な湿地帯が広がっている

日が暮れてきた。
US-1のマイアミ~キー・ウエスト間は約260km。
50余りもある島々を連なるこの道路は、セブンマイルズ・ブリッジという橋があることで有名なのだ。
車のコマーシャルでたびたび登場するので、読者諸賢も見たことがあるかと思う。
その名の通り7マイル、すなわち約11.3kmある橋で、世界で最も美しい橋といっても過言ではない。
エメラルドグリーンのメキシコ湾上を、延々と一本走る道路なのだ。

これがセブンマイルズ・ブリッジ
右側に見えるのは古い鉄道用道路
昔のハリケーンで破壊され、現在は遊歩道になっている
まさに海上を走る開放感に、思いも悩みも揮発する
Flickrでセブンマイルズ・ブリッジの写真を載せている人がいます。この人と、この人のがすごくきれい。
つづくっ!
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