
笹の茂る丘の上は、常に強風が吹き付ける、荒涼とした世界。
眼下に打ち寄せる波の音も、風の音で殆ど聞こえない。
まるでノルマンディーの丘か、アイルランドの海辺のようなのだ...。
まあ、どっちも行ったことないんですけど。
ここは三浦半島の先端にある、城ヶ島という小島。年間を通して太平洋の風が吹き渡るために、植物はあまり背丈を伸ばせないという環境であります。

磯の地形は、どことなく江ノ島に似ているみたいだ。しかしこの、しましま模様の岩場はユニークだった。これはモノクロで撮ったら面白かろうと、パチリ。

すさんだ雰囲気がより強く表現されています

夕暮れは、さらに寂寞としていきます

あまりすさんでもしょうがないので、ここで飯であります
三崎といえば三崎マグロなのであります

とこぶしを煮たもの
あわびより美味いという人も多いのだぞ!
座敷にあぐらをかき、冷やの日本酒をやる。とこぶしがたまらなく美味い。貝の滋味が、あわびよりも濃厚な感じだ。
ふと隣を見ると、職人風のおじさん(人のことは言えないが)二人連れが話し込んでいる。
「だからさ、俺はきちっとゲンバを収めたいわけ。いい加減な仕事はしたくないわけ」
「うんうん」
「上があんなんじゃ、俺たちの評価まで下がるわけ。分かる?」
「うんうん」
どこの世界でも、仕事の悩みというものは共通してるんですなぁ。

三崎口駅行きのバスは、閑散としていた。バス停前で呼び込みをやっている店員も、すでに一日の労働は終わったような顔つきをしている。
さらば三崎よ城ヶ島よ。また来るぞう。
☆旅のメモ
中トロ丼:確か1100円くらい(忘れました)
とこぶし:恐らく650円くらい(同じく忘れました)
かさごの唐揚げ:きっと850円くらい(これではメモと言えぬ)