立花隆という作家がいますね。
知の巨人と言われ、政治、医学、宇宙科学、経済、外交などなど、ものすごく幅広い分野で執筆しているのだ。
当然、著作本の数も多く、さぞかし
(印税で儲かってるのだろうな)
こう思っていたけど、そうではないらしい。
彼自身の語ったことだが、1冊の本を書くために必要な経費が大きく、さらに労働時間(下調べと執筆)に対する報酬(印税)が低いのだという。
本のテーマが決まると、彼はまず神田の古書店街へ行き、必要と思われる書籍を買ってくる。
これだけで数万円~10数万円は掛かるそうだ。
試しに『宇宙からの帰還』という本の、巻末の参考文献を見てみよう。
まず“英文雑誌類”とあって、Aviation Week、Bulletin of The Atomic Scientists、Christianity...と15冊。そのあと“宇宙飛行士が書いたもの”とか“NASA提供の資料”、“英文単行本”、“和本単行本”などと続く。
数えてみると、参考文献が全部で72冊もあるのだ!
僕などは、これを読むだけで丸3年は掛かるんじゃないかと思う。
いや待てよ、英語が出来ないから、その前に語学教室へ通わないといけない。
ともかく、1冊の本を書くのに、これだけの手間を掛けているのだ。それを別ジャンルの本でも行っているだろうから、常にいくつかの仕事を並行しているのだと思う。
「毎日原稿を書き続けてないと暮らしていけません」
知の巨人が、こうおっしゃっている。
かくいう僕の話はというと...。
ようやく2冊目の著作本が出ることになった。
辰巳出版から『缶詰博士・黒川勇人の缶詰本』というタイトルで、14日あたりに発売されるはずだ。
立花隆の話題と一緒に書いちゃって恐悦至極だが、僕もそれなりに労働した結果である。
嬉しいこともひとつあった。
ネットショップのアマゾンで、黒川勇人と検索すると、ちゃんと自分の頁が出てくるようになった。
これを見つけたときは、ひとりニンマリとしてしまった。
こうなると
「もっと頑張って本を出すか!」
俄然、やる気も出てくる。
というか、どんどん出さないと暮らしていけない。
これだけは立花隆と一緒であります。
缶詰博士・黒川勇人の缶詰本(仮) (タツミムック) 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2011-09-14 |