オアフ島ワイキキでは、こんな風景がよく見られる。
いかにも南国的なパームツリーの幹に、鉄板が巻き付けてあるのだ。
「これは何のために?」
疑問を抱いた僕は、現地の人に訊いてみた。すると
「○×が登って木の実を食べるのを防いでいる。茎のところを囓られると、実が地上に落ちてくるから危険なんだ」
とのことであった。
○×というのは知らない単語だったから聞き取れなかった。説明を求めると、ネズミの仲間だとか、そんなことであった。
つまり、彼の地のネズミちゃんが幹を登れないように、途中につるつる滑る鉄板を巻き付けたわけだ。
なるほど。
今ではこんな鉄板も登場している。
(無垢の鉄板じゃつまらないから、アートにしてしまおう)
こう思ったのに違いない。
さすが観光地である。
しかしこれでは表面がざらざらになって、ネズミちゃんが登りやすくなるんじゃないかと思ったりするが、どうなんだろう。