故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

曇りガラス

2015-08-06 05:41:40 | よもやま話
  突然始まったAKB48 

   
眼をこすります。

どうしても、小さい字が見えないのです。
顔を洗います。ついでに眼のやにも落とします。
それでも見えないのです。

やれやれと思いながら、メガネを拭きます。
あれ、まだ見えるじゃない。
眼鏡が曇っていたんだと気づきます。

何度もワイパーを回します。よく見えないのです。
いやいや違うと、外人社長が言います。
ウィンドウの内側が汚れているんだと笑っています。

先輩達が、白内障の手術をします。
一時的に見えるようになったことよりも、
皆さん、保険金が下りたことを喜んでいました。

毎年、人間ドックのあとポリープをとる先輩は、
その都度保険金が下りるのを楽しみにしています。
医者に、「お前は、ポリープを飼っているんじゃないか」と言われたそうです。

円地文子さんは、「眼鏡の悲しみ」で、実際はよく見えないのが良いと言われていました。
眼が悪くなり、細かく皺やあばたが見えないのが良いと言われていました。

今日の主題は、「曇りガラス(艶消しガラス)」です。
「金剛砂などで面をすり、または弗化水素酸で腐食させて光沢を消した不透明なガラス」と
広辞苑に出ていました。ガラスが腐食するとは驚きでした。

眼だけではなく、心の曇りが心配になります。

ほおばっても、どこかの痛い歯にかかり、物が美味しくありません。

味の決め手は塩加減です。塩梅とも言います。

私達の身体は、常に退化していきます。上手につき合わなくてはなりません。
心の曇りはどうでしょう。こちらは、ますます磨かれていくような気がします。
困ったものです。

嘘も嫌なことも御見通しです。
息子に騙されてやるのも、朝飯前になります。
自ら、曇るように見せかけるガラス(こころ)です。
ちょっと哀しいことなのです。

見えても見えないふりをする。
これが大事なことなんだと、自らに言い聞かせる年齢になりました。

志村けんのはまり役のばあさんの演技がそれです。
聞こえていても、聞こえぬふりがパロディーなのです。
実際に聞こえないこともあるぎりぎりの演技なのです。


知らんぷり 出来た爺婆 思いやり

2015年8月6日


コメント
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