
竹とんぼができました。
18年前に初めて贈りました。
プロジェクトの完成記念として竹とんぼを作成しました。
商売が軌道に乗って飛躍してくれればとの想いからでした。
今回で五個目です。
商品のおまけのように付けて渡しました。
にこやかに受け取られたのは、顧客の社長です。
完成の前夜、乾かした竹をひたすら削るのでした。
一緒に仕事をした先輩は、とうとう気が振れたと思われたそうです。
一回目のプロジェクトは、失敗も多くやり切れないほどつらい仕事でした。
今日のテーマは遊び心です。
プロジェクトを実行する時、いつも遊び心のような挑戦をします。
こんなものがあったらいいな。
なにか、世の中にないものづくりを一品だけしました。
失敗しても、笑ってもらえる程度の金額の挑戦です。
うまくいったことは、過去一度もありませんでした。
お客さんも一緒に面白がってくれました。
仕事だけじゃ面白くないのです。
言われたことをこなすだけでは面白くないのです。
ほう、そんなものを。うまくいったら良いね。

考えなしに作ったものですから、今回の竹とんぼも左きき用になってしまいました。
社長は、右利きです。左ききの息子用に作っていたものを転用したのが、二個目。
今回で二個目の左きき用の竹とんぼになりました。
今回のは機能重視で、無駄をそぎ落としました。
面白い形になりました。試してみたらよく飛びました。
ひねりを強くして羽を折れない程度に流線型にしました。
目ん玉のような真ん中が、重く仕上がっているのが功を奏しました。
竹とんぼを作っている間、夢中でした。
こんなことができるのも最後かなと思います。
長いこと、この会社のプロジェクトと付き合わせていただいて、
感謝の気持ちでいっぱいです。
関わりのある皆様、大変ありがとうございました。
皆さまの飛躍を念じております。
削るのは 身と竹とんぼ 鰹節
2015年8月18日